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大害
「大害〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大害の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「金将軍」より 著者:芥川竜之介
た。倭将の子は毒蛇《どくじゃ》も同じことである。今のうちに殺さなければ、どう云う
大害を醸《かも》すかも知れない。こう考えた金将軍は三十年前の清正《きよまさ》のよ....
「小作人への告別」より 著者:有島武郎
に立つようなところは大部分個人によって私有されているありさまです。そこから人類に
大害をなすような事柄が数えきれないほど生まれています。それゆえこの農場も、諸君全....
「神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
て、まさに合併せんと力《つと》めおれり。 第六に、神社合祀は土地の治安と利益に
大害あり。むかし孔子に子貢が問いけるは、殷の法に灰を衢《まち》に棄つる者を※罪《....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
すれば御家来をお手討になさるような事が度々ある、斯様な方がお世取に成れば、お家の
大害を惹出すであろう、然る処幸い前次様は御病気、殊にお咳が出るから、水飴の中へ此....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
らず、又はその薬性を知りてもその用ふべきところを知らず、もしその病症に応ぜざれば
大害を生じて、忽ち人命をうしなふに至る。これは、譬へば、猿に利刀を持たせ、馬鹿に....
「女肉を料理する男」より 著者:牧逸馬
るとまた、この人獣をこういうふうに人気の焦点に祭り上げるのは風教《ふうきょう》に
大害あり、第一、不謹慎きわまるとあって反対運動がおこるやら、とにかく、肝心の犯罪....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
を圧迫し、年々そこに入るものの数を増加し、そしてついに吾々全部がまさに痛嘆すべき
大害、すなわち不当に多数の人間を今日慈善の手に委ねるという状態を、現出するに至っ....
「学問の独立」より 著者:福沢諭吉
反し、政府の文武にかかわらず、子弟の教育を司る学者をして政事に参与せしむるは国の
大害にして、徳川の制度・慣行こそ当《とう》を得たるものと信ずるなり。 当時もし....
「学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
扱うにはとても道理をもってすべからず、不本意ながら力をもって威《おど》し、一時の
大害を鎮《しず》むるよりほかに方便あることなし。 これすなわち世に暴政府のある....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
毛虫および嚢虫《のうちゅう》あり。人もし半熟の豚肉を食すれば旋毛虫体内に発育して
大害を招く。また嚢虫は人体に入りて絛虫《さなだ》と化す。 ○豚の刺身を上等に製す....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
うて来た。そうしてこの我々の村の中へ入ったから我らの村落に損害を与え本年の収穫に
大害を与えるに違いない。だからこの花嫁を
として奪わなくちゃあならん」といって....
「三国志」より 著者:吉川英治
は、玄徳を尊んで、叔父となされ、ご信任も並ならぬものがあるとか。……将来、丞相の
大害となるを、ひそかにみな憂えていますが」 と、或る時、荀※や劉曄が、そっと曹....
「三国志」より 著者:吉川英治
族で親類も同様ですからな」 「木乃伊取りが木乃伊になっては何もならん。いや後日の
大害だ。どうしたらいいだろう」 「てまえが追いかけて呼び返して参りましょう」 「....
「三国志」より 著者:吉川英治
すか。苦杯をなめた曹操も後に大きな悔いを抱きました。今彼を殺さなければ後には呉の
大害となるにきまっています」 「…………」 孫権はなお唇をむすんでしばらく鼻腔....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
さして、当今の国賊は尊氏だ、今のうち尊氏の一命をちぢめねば、未来かならず、朝廷の
大害になる、尊氏をころして、王政のさまたげをのぞくのは、自分らの信念でやったこと....