大小便[語句情報] » 大小便

「大小便〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

大小便の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
尼提」より 著者:芥川竜之介
た厠溷《しこん》も多くはない。城中の人々はそのためにたいていはわざわざ城外へ出、大小便をすることに定《き》めている。ただ波羅門《ばらもん》や刹帝利《せっていり》....
十二支考」より 著者:南方熊楠
麗な男児を生むと同日に、蔵中|自《おの》ずから金象を生じ、出入にこの児を離れず、大小便ただ好《よ》く金を出す、阿闍世王これを奪わんとて王宮に召し、件《くだん》の....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
を持たぬ時代の原始人が、猛獣毒蛇に満ち満ちた暗黒に対する恐怖の復活で、どこへでも大小便を洩らすのが大昔、樹の根や、草の中に寝ていた時代の習慣の再現である事は、現....
新釈諸国噺」より 著者:太宰治
するので、次第にお見舞いをする者もなくなり、ついには、もったいなくも生みの父母に大小便の世話をさせて、さしもの大兵肥満も骨と皮ばかりになって消えるように息を引き....
十二支考」より 著者:南方熊楠
の稲ありて一度|種《う》うれば七度収穫され、百味具足し口に入ればたちまち消化す。大小便の時地裂け赤蓮花を生じて穢気を蔽《おお》うとあるから、そんな結構な時代の人....
十二支考」より 著者:南方熊楠
てん》に生まれ天上で終ってこの閻浮提《えんぶだい》洲の富貴人に生まれる。北洲の人大小便すれば自ずから地下に没し、その地清潔で糞臭の処なし。人死すれば好衣もて飾り....
楢重雑筆」より 著者:小出楢重
のではない、この残酷な退屈を紛らすために私は初めて排せつの楽しみを発見した、即ち大小便が出る時、出たあとの快感、鼻汁をかんだ爽快等だ、それからノミや南京虫にかま....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
らって、相当の礼をして這入った。船の艫の方に小さく囲った処に穴があって、そこから大小便をすることになっているので、自分の船のはわからぬが、よその碇泊船のは、その....
四十八人目」より 著者:森田草平
た壁に添うて寝かされたまま、娘が茶店の隙間をみては、駈け戻って薬餌をすすめたり、大小便の世話までしてくれるのを待っているというありさまであった。あまりの気の毒さ....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
も室外へでたことがない。もっとも、歩けないせいもある。松葉杖にすがれば歩けるが、大小便もオマルで間に合わせ、一歩も室外へ出ようとしない。二ヶ所のドアにはいつもカ....
子規居士と余」より 著者:高浜虚子
のに余は喫驚した。 臨終に近い病人の床には必ず聞こゆる一種の臭気が鼻を突いた。大小便を取ることも自由でなかったのでその臭気は随分烈しかった。 「臭いぞよ。」と....
牢獄の半日」より 著者:葉山嘉樹
いままにしていた時の快さを思い出すだろう。それに今はどうだ。 虱はおろかお前の大小便さえも自由にならないんだ。血を飲みすぎたんで中風になったんだ。お前が踏みつ....
最初の苦悩」より 著者:カフカフランツ
一つの興行で働いているあいだは、昼も夜もブランコの上にとどまっているのだ。食事や大小便といったものはすべて(とはいってもそういうものはきわめて少なかったものだが....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
町の真ん中に深い溝が掘ってある。 その溝にはラサ婦人のすべてと旅行人のすべてが大小便を垂れ流すという始末で、その縁には人糞が行列をして居る。その臭い事といった....
私本太平記」より 著者:吉川英治
藉なものだった。いくら無住同様な寺にせよ、欄や建具は手当り次第、薪にしているし、大小便をした坑に土さえ埋けて行こうとした様子もない。 「……が、まあまあ白鳳期の....