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大徳
「大徳〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大徳の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「老年」より 著者:芥川竜之介
、電燈が影も落さないばかりに、ぼんやりともっている。三尺の平床《ひらどこ》には、
大徳寺物の軸がさびしくかかって、支那水仙であろう、青い芽をつつましくふいた、白交....
「少年」より 著者:芥川竜之介
るいは罪のない問答の前に娑婆苦を忘却した宣教師のように小さい幸福を所有していた。
大徳院《だいとくいん》の縁日《えんにち》に葡萄餅《ぶどうもち》を買ったのもその頃....
「恩讐の彼方に」より 著者:菊池寛
になったのである。 浄願寺は、美濃一円真言宗の僧録であった。市九郎は、現往明遍
大徳衲《げんおうみょうへんだいとくのう》の袖に縋って、懺悔の真《まこと》をいたし....
「賤ヶ岳合戦」より 著者:菊池寛
の代官なぞ、京都に来ているが、有名無実である。更に十月には独力信長の法事を、紫野
大徳寺に行った。柴田等にも参列を勧めたが、やって来るわけもない。芝居でやる
大徳寺....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
多大の下され物があった。真人が法を修したのは四月十三日であった。 然るに、元の
大徳二年の春、潮が塩官州をおかして、氾濫すること百余里、その損害は実におびただし....
「夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
れは? 晃 ここに伝説がある。昔、人と水と戦って、この里の滅びようとした時、越の
大徳泰澄が行力で、竜神をその夜叉ヶ池に封込んだ。竜神の言うには、人の溺れ、地の沈....
「空襲警報」より 著者:海野十三
午前五時十五分、北緯三十六度東経百四十三度ノ海上ニアル茨城県湊町在籍ノ鮪船第一|
大徳丸ハ有力ナルS国軍用機ノ大編隊ヲ発見ス、高度約二千メートル、進路ハ西南西。超....
「竹の木戸」より 著者:国木田独歩
電車の中に泥酔者が居て衆人を苦しめたの、真蔵に向て細君が、所天は寒むがり坊だから
大徳で上等|飛切の舶来のシャツを買って来たの、下町へ出るとどうしても思ったよりか....
「怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
いた。それで滝之助に向って、単に高田の松平家というような、一枝葉に拘泥らずして、
大徳川一門に向って怨恨を晴らせ。自分の志を受継いで、今の天下を掻き乱してくれとい....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
であった。 五万円問題とは別であるが、明治三十四年の三月、歌舞伎座で「太閤記」
大徳寺焼香場を出した。団十郎の秀吉、菊五郎の柴田勝家が呼びもので、これも日々の大....
「明治懐顧」より 著者:上村松園
があって、毎月十一日に画会が開かれました。これには世話をするひとがいて、参考品を
大徳寺とか妙心寺とか、そうした各方面から古名画を借りてきて陳列したのです。随分よ....
「古陶磁の価値」より 著者:北大路魯山人
徳川時代になって物徂徠、あるいは良寛禅師とか、それからもっともよい字を書いたのは
大徳寺の高僧たちであります。こういうようなよい字は中国には見られない、中国の字と....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
、古代ヤソ教者を埋葬せし所あり。これをカタコムという。その中にはローマ時代の高僧
大徳の遺骨もあり、罪人悪徒の遺骨もあれども、今日にありてはその遺骨を弁別すること....
「良寛様の書」より 著者:北大路魯山人
ず俗書を生むかといえば、さようにばかりもいえないのである。それは黄檗当初における
大徳寺派の僧侶中には黄檗に見るような俗健は一人として見うけられない事実がある。と....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
公民ではなく、やはり非人と云ってよいのかもしれぬ。かの有名なる京都|栂尾高山寺の
大徳明恵上人高弁が、自らその著の終わりに「非人高弁」と書いているのは、けだしこの....