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「大悪〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

大悪の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
おぎん」より 著者:芥川竜之介
は生まれる時、彼の母を殺したと云う。釈迦の教の荒誕《こうたん》なのは勿論、釈迦の大悪《だいあく》もまた明白である。(ジアン・クラッセ)しかしおぎんの母親は、前に....
深夜の市長」より 著者:海野十三
刊売り少女を指し、「こんな売れない場所に立って夕刊を売らなきゃならないのも、あの大悪魔のためです!」 「もう、よしてよ、町子さん!」 連れの夕刊売りの少女はオ....
地中魔」より 著者:海野十三
「オイ岩。もう駄目だぞ」 「なにを、この小僧奴」 「お前は室町の地下で、どんな大悪事を企んでいるのだ。それをいえ。いわないと苦しがらせるぞ」 「誰がいうものか....
蠅男」より 著者:海野十三
不在証明を作って置きたかったんです」 「なるほどなるほど。それにしても蠅男ほどの大悪漢のくせに、小さいことをビクビクしてまんな」 「いやそこですよ」 といって....
怪星ガン」より 著者:海野十三
こに待っていてくれたまえ」 「えッ。どうするんですか三根さん」 「どうするって、大悪人ガスコをあのままにしておけるものか。あいつはスパイを働いているのにちがいな....
人造人間の秘密」より 著者:海野十三
ほどだ。 ドイツ軍が、人造人間で追撃させたことも、博士のために、無駄に終った。大悪人だ 「さあ、この隙に、国境まで急行しよう」 博士は、自動車のハンドルをと....
大空魔艦」より 著者:海野十三
つった。 ここにいたって丁坊は、機長「笑い熊」の考えがさっぱり分らなくなった。大悪人だと今の今まで思っていたが、落下傘をつけて放すようでは、善人である。 「い....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
を享有し、お気にめさぬものがあれば、片っ端から之を傷け、殺し、又苦しめる大暴君、大悪魔、それが汝等の所謂神である。 まことの神は、断じてそんなものではない。そ....
元禄時代小説第一巻「本朝二十不孝」ぬきほ(言文一致訳)」より 著者:井原西鶴
その坊さんの跡をおっかけて行く、まだ九つ許りの娘の分際でこんな事を親に進めたのは大悪人である。殊更、熊野の奥の山家に住んで居るんだから、干鯛が木になるものだか、....
狂人日記」より 著者:井上紅梅
に狼村の小作人が不況を告げに来た。彼はわたしの大アニキと話をしていた。村に一人の大悪人があって寄ってたかって打殺してしまったが、中には彼の心臓をえぐり出し、油煎....
勘平の死」より 著者:岡本綺堂
) 和吉 (縁に手をつく。)お冬どん、堪忍してくれ。 お冬 え。 和吉 主殺しの大悪人はわたしだ。この和吉だ。 (お冬は思わず和吉にしがみつこうとして又躊躇し、....
ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
瞳が恍惚と流れた。その艶麗なる面の大きさは銅像の首と相斉しい。男の顔も相斉しい。大悪相を顕じたのである。従って女の口を洩るる点々の血も、彼処に手洗水に湧く水脈に....
活人形」より 著者:泉鏡花
ては決して下枝を死なすべからず。さりとて出て闘わんか、我が身命は立処に滅し、この大悪人の罪状を公になし難し。噫公道人情|両是非。人情公道|最難為。若依公道人情欠....
透明人間」より 著者:ウェルズハーバート・ジョージ
にかけおりていった。 「おいおい、ジャニイや、ヘンフリイが言ったとおり、あの客は大悪党らしいぜ」 おかみさんは、それをきくとかんしゃくをおこしてどなった。 「....
本所両国」より 著者:芥川竜之介
、更に又|所謂壮士芝居の劇中人物になったものである。僕はこういう壮士芝居の中に「大悪僧」とかいうものを見、一場々々の血なまぐささに夜もろく/\眠られなかった。尤....