大才[語句情報] »
大才
「大才〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大才の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「弟子」より 著者:中島敦
てのこの不満を、彼は何よりも師の運命について感じる。ほとんど人間とは思えないこの
大才、大徳が、なぜこうした不遇《ふぐう》に甘んじなければならぬのか。家庭的にも恵....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
となく、互に励み励まされてその著述を継続したのであった。 その後グローチゥスの
大才は、漸く世人の認めるところとなり、宰相ダリヂールの奏請に依って年金の一部を支....
「高浜虚子著『鶏頭』序」より 著者:夏目漱石
物が多趣多様で到底《とうてい》概括し得ぬからと云う意味ではない。又は虚子が空前の
大才で在来西洋人の用を足して来た分類語では、其の作物に冠する資格がないと云う意味....
「マクシム・ゴーリキイの発展の特質」より 著者:宮本百合子
者の一典型と見るそれとは本質的に異った意味で、人類の歴史が現段階に於て出現させた
大才能の社会的完成の注目すべき一典型なのである。下層階級出身のゴーリキイが、そこ....
「マクシム・ゴーリキイの伝記」より 著者:宮本百合子
ム・ゴーリキイの生涯は、人類の歴史が今日の段階に於て輝やかしき実を結ばせた文学的
大才能の一典型として、過去の世界文学史に現れたいかなる天才者に比べても、本質的に....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
件からの起り得べき可能を天候と人事について語ったのですから) こういう実証的な
大才能はケプラーにおいて始めて近代が花開きそめたと思われます。お母さんは傭兵にな....
「戯作者」より 著者:国枝史郎
質実な物へ、努めて世界を求めて行った。これは手錠に懲りたからでもあるが、又馬琴の
大才を恐れ、同じ方面で角逐することの、不得策であることを知ったからでもある。 ....
「水晶の栓」より 著者:新青年編輯局
たが、今日計らずもその仮面を脱ぎかけた処からサッするに、明察果断しかも気鋒俊英の
大才物だ。なかなか普通の人間では無さそうだ。はて何者だろうか……プラスビイユはブ....
「我が円朝研究」より 著者:正岡容
記はここで次章へと移っているのであるが、かつて先代林家正蔵(七代目)は圓朝門下の
大才圓喬のこのくだりのあまりにも水際立っていた点を極力私にたたえて聞かせ、当時の....
「明治の文学の開拓者」より 著者:内田魯庵
がなかったならただの新聞の投書ぐらいで満足しておったろう。紅葉の如きは二人とない
大才子であるが、坪内君その前に出でて名を成したがために文学上のアンビションを焔や....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
時代は経賢・尭尋の時代で、正徹の時代は尭孝の時代と相並んでいる。了俊・正徹ともに
大才であって、尭孝もまた二条流の格式を傘に相下らず、ここにはげしい対立が復活した....
「三国志」より 著者:吉川英治
実を面に、哀願した。 玄徳は、瞑目して、考えこんでいたが、 「いや、私はそんな
大才ではありません。けれど、将来において、また再会のご縁があったら、親しく今日の....
「三国志」より 著者:吉川英治
ねて、 「わが君。どう考えても、徐庶を許都へやるのは、大きな不利です。あのような
大才を、曹操の所へわざわざ送ってやるなど、愚の至りです。何とか彼をお引きとめにな....
「大谷刑部」より 著者:吉川英治
であろうが、人心の帰趨がどこにあるか、諸侯の仰望が、上杉、直江にあろうか、古今の
大才を持ちながら、ここの天下の勢いがどう流れているのかを知らんものじゃ」 じっ....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
の子竹中重治といっては、世上の軍学者でその名を知らない者はないほど夙に聞えている
大才である。ある意味で織田家中の羽柴秀吉という一将の名よりも、有名なことでは半兵....