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大敵
「大敵〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大敵の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
たらしい。半三郎は彼の日記の中に絶えずこの困難を痛嘆している。
「七月×日 俺の
大敵は常子である。俺は文化生活の必要を楯《たて》に、たった一つの日本間《にほんま....
「去年」より 著者:伊藤左千夫
行なわれているといってよい。僕はさいわいに危険な位置をいささか離れているけれど、
大敵に包囲されている心地である。もっとも他人の火事を見物するような心持ちではいら....
「死の快走船」より 著者:大阪圭吉
です。そしてこの、赤褐色の無数の浮漂微生物の群成に依る赤潮が、真珠養殖に取っての
大敵である事を思い出したのです。だから深谷氏は、九州沖からこの附近までの間に於け....
「地球要塞」より 著者:海野十三
主こそ、われわれの真の敵である」 「なるほど。その黒幕の主こそ、正しくわれわれの
大敵でありますな」 ここに至って、私はようやく、鬼塚元帥のいうことに理解がいっ....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
すか。あれはシャストルの助手にすぎませんが、一足先に別室に監禁してあります。油断
大敵とは、よくいったものですなあ」....
「火星兵団」より 著者:海野十三
く知っていたのだ。しかし警官隊は、市民たちを守るその職責のため、死を覚悟してこの
大敵に向かって、とびこんでいったのだ。
「おい、がんばれ。死んでも一歩も引くな!....
「地底戦車の怪人」より 著者:海野十三
げつけられれば、南極派遣軍は、たちまち全滅とならなければならなかった。 ゆだん
大敵とはよくいった。 さあ、こうなっては、空中をねらったのがいいか。それとも氷....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
の英国人のリット少将の口から洩れた。 「そうです。日本はわれらの国ソ連にとっても
大敵です。日本はコミンテルンの敵です。一昨年から、コミンテルンの大会において、日....
「流線間諜」より 著者:海野十三
、日本帝国は直ちに立って宣戦布告をするだろうし、同時に列強としても某国を人道上の
大敵として即時に共同戦線を張らなければならないことになるのは必定であって結局某国....
「電気鳩」より 著者:海野十三
っているんですから」 「えっ、電気鳩……」 「そうです。電気鳩さえあれば、どんな
大敵がきてもだいじょうぶです。さあはやくにげましょう」 高一が、父秋山技師をつ....
「秋の筑波山」より 著者:大町桂月
。その後、天庵は一度小田城をとりかへしたるが、再び三楽に取られたり。かゝる程に、
大敵外よりあらはれ、北条氏は秀吉の為に亡ぼされたり。かくて、三楽の宿志は、思ひが....
「決闘場」より 著者:岡本かの子
んな暴力でワルトンを撲った。気が遠くなる程叩き付けた。ワルトンは意外にジョーンを
大敵だと知って怒張した。決死の闘争が二人を捕らえた。 ジョーンとワルトン、今は....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
眼と鼻のあいだの木挽町に新しい大劇場が出来るということは、新富座に取って怖るべき
大敵であるので、守田勘弥はその対抗策を講ずるために、中村・市村・千歳の三座主を語....
「娘」より 著者:岡本かの子
と共に、一方大陸への捌け口はとまった。商売は、痛し痒しの状態であった。 一ばん
大敵なのは七八年前から特に盛になった模造品の進出であった。だんだん巧妙な質のもの....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
子久我|通具や通光も歌人だし、歌の巧拙ということは第二として、社会的にはなかなか
大敵だったのである。 定家にとっての幸は、建久九年後鳥羽天皇御譲位の後にはじめ....