大暑[語句情報] » 大暑

「大暑〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

大暑の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
新生」より 著者:島崎藤村
三十六 泉太や繁の暑中休暇は、それから一月ばかり続いた。その間には大暑がやって来た。耐えがたい疲労が今度は本当に岸本の身に襲いかかって来た。もう一....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
歯の悪いのは年来のことであるが、今度もかなりに痛む。おまけに六日は三十四度という大暑、それやこれやに悩まされて、ひどく弱った。 九日は帝国芸術院会員が初度の顔....
秋草」より 著者:島崎藤村
がたい夜の多かったこと、覚えて置こうと思うこともかなり多いと書いて見た。この稀な大暑を忘れないため、流しつづけた熱い汗を縁側の前の秋草にでも寄せて、寝言なりと書....
小説 円朝」より 著者:正岡容
というのは作者の勘定違いだろう、もう一人、最前からこの話のなりゆきやいかんとこの大暑に夜具の掻巻へ顔埋めて身体中を耳に、聴き入っていた当の次郎吉自身の喜び、ああ....
はなしの話」より 著者:岡本綺堂
歯の悪いのは年来のことであるが、今度もかなりに痛む。おまけに六日は三十四度という大暑、それやこれやに悩まされて、ひどく弱った。 九日は帝国芸術院会員が初度の顔....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
島影を見ず。午後、驟雨来たること二回。軟風穏波、暑気ようやく減じて、わが七、八月大暑の時のごとし。午前にまた消火の演習あり。 二十四日、晴れ。朝来、驟雨数回襲....
明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
断し、更に両手を切断して舞台に立ちたるは、劇界有名の事実なり。 ○八月、新富座は大暑のために午後五時より開場し、夜芝居という。わが劇界における夜間開場の嚆矢とす....
三国志」より 著者:吉川英治
然、自分を誡めない兵はなかった。 行軍は、五月から六月にかかった。六月、まさに大暑である。 わけて河南の伏牛山脈をこえる山路の難行はひと通りでない。 大列....
三国志」より 著者:吉川英治
半分が、肥えふくれた一族の者とか、物の役に立たない老吏や女子供だった。 時は、大暑の六月なのでその困苦はひとかたでなかった。 炎天に焦りつけられて、 「もう....
三国志」より 著者:吉川英治
、桃園の花燃ゆる日から始まって、ここにその人生を終った。年五十五であったという。大暑七月、蜀七十五万の軍は、すでに成都を離れて、蜿蜒と行軍をつづけていた。 孔....