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大月
「大月〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大月の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「服装に就いて」より 著者:太宰治
ちを附けた。何だか不吉な予感を覚えた。八王子あたりまでは、よく晴れていたのだが、
大月で、富士吉田行の電車に乗り換えてからは、もはや大豪雨であった。ぎっしり互いに....
「律子と貞子」より 著者:太宰治
妹は十九。ともに甲府の女学校を卒業している。下吉田町の娘さん達は、たいてい谷村か
大月の女学校へはいる。地理的に近いからだ。甲府は遠いので通学には困難である。けれ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
一体ゆうべは何処へなにしに行きなすったんだ」 「中の郷|元町《もとまち》の御旗本
大月権太夫様のお屋敷へ伜の名代《みょうだい》として罷り出まして、先ごろ納めました....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
、緊急要務者以外は乗車券を発売せず) ◯東海道線=東京→小田原 ◯中央線=東京→
大月 ◯東北線=東京→小山 ◯高崎線=大宮→熊谷 ◯常磐線=日暮里→土浦 四月....
「闖入者」より 著者:大阪圭吉
やって来た。紳士と云うのは、白亭とは中学時代の同窓で、いまは錚々たる刑事弁護士の
大月対次だ。愛弟子の変死と聞いて少からず驚いた白亭が、多忙の中を無理にも頼んで連....
「白妖」より 著者:大阪圭吉
は二人を見較べるようにしながら、重々しい調子で云った。 「――僕は、刑事弁護士の
大月というものだが、たとえあのクーペが有名な実業家の自動車であろうと、いやしくも....
「パンドラの匣」より 著者:太宰治
余分の引出しが残っているくらいだ。 同室の先輩たちを紹介しよう。僕のとなりは、
大月松右衛門殿だ。その名の如く人品こつがら卑しからぬ中年のおっさんだ。東京の新聞....
「十五年間」より 著者:太宰治
。 その途中の困難は、かなりのものであった。七月の二十八日朝に甲府を出発して、
大月附近で警戒警報、午後二時半頃上野駅に着き、すぐ長い列の中にはいって、八時間待....
「不尽の高根」より 著者:小島烏水
、理由があった。大宮口は、富士登山諸道の中で、海岸に近いだけに最も低い。吉田口は
大月駅から緩やかな上りで、金鳥居のところが海抜約八百メートル。御殿場町も高原の端....
「大空魔艦」より 著者:海野十三
この子供が、空魔艦の者だということを忘れているのだろう。かるはずみなことをして、
大月大佐に叱られたら、どうするつもりだ」 「そうだったね、二村」 と、一木と呼....
「山の神殺人」より 著者:坂口安吾
小野はあきらめて、小さな家の戸口に立った。表戸をドンドンと叩いて、 「今晩は。
大月さん。今晩は」 二十回も戸を叩いたと思うころ、ようやく屋内で人の気配がうご....
「近藤勇と科学」より 著者:直木三十五
。金千代と、竜作とは昨夜の如く、流行唄を唄っていた。 五 次の日は
大月で泊った。四日に、笹子の険を越えたが、眼下に展開しているのは、甲府盆地である....
「花束の虫」より 著者:大阪圭吉
一 岸田直介が奇怪な死を遂げたとの急報に接した弁護士の
大月対次は、恰度忙しい事務もひと息ついた形だったので、歳若いながらも仕事に掛けて....
「白峰の麓」より 著者:大下藤次郎
夢のよう、何というやさしい景色だろうと、飽かず眺めつつ過ぎた。小仏、与瀬、猿橋、
大月と、このあたりの紅葉はまだ少し早いが、いつもはつまらぬところでも捨てがたい趣....
「春の大方山」より 著者:木暮理太郎
毛無山(三峠山の南肩)の登山を止め、湖水を見物しながら船津まで来て、鉄道馬車にて
大月に出で、其日の中に帰京した。 精進湖は南岸に堆積した磊珂たる熔岩塊が興味を....