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「大本営発表〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

大本営発表の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
火災の煙か知れないが、荻窪と中野の方にあがっていたが、まもなく薄れた。 ◯七時の大本営発表「五十機来襲、十四機撃墜(内不確実五機)、損害を与えたるもの二十七機、....
十五年間」より 著者:太宰治
ほとんど比較を絶したものである。いっそ、こうとでも言おうかしら。それは、知識の「大本営発表」である。それは、知識の「戦時日本の新聞」である。 戦時日本の新聞の....
播州平野」より 著者:宮本百合子
を送ったその田舎の家へ一家で疎開暮しをはじめたのだった。 戦争中、新聞の報道や大本営発表に、ひろ子が、疑問を感じる折はよくあったし、野蛮だと思ったり、悲惨に耐....
ことの真実」より 著者:宮本百合子
たスパイと憲兵の絶対的な軍国主義権力が崩れて三年四年たってみると、情報局の報道と大本営発表でかためられた偽りの壁と封印の跡が、あたらしい回想と、そこに湧く批判の....
婦人作家」より 著者:宮本百合子
へも南方へも行ったのであったが、一九四五年八月十五日がくるまで日本の人民を虚偽の大本営発表であざむきつづけた軍部としては、彼女たちの「泣いて語る話が手ごろに必要....
女の手帖」より 著者:宮本百合子
面目に「世間」も顛落する不幸な人々も考え直してみるべきである。 戦争中、虚偽の大本営発表で勝利への妄信に油を注ぎつづけた責任者は誰であったろう。現実がその妄想....
平和への荷役」より 著者:宮本百合子
輿論のなかで、政府が宣伝する開戦理由をそのままのみこんでいたばかりだった。政府の大本営発表を信じたばかりだった。そして、政府が表明した勝利の終曲と、その勝利によ....
それらの国々でも」より 著者:宮本百合子
軍部、情報局のさしずどおり、一九四五年八月のあと、大部分が虚偽であったとわかった大本営発表を叫びつづけていた。母子の愛情、夫婦や愛人同士の愛や希望や計画などは、....
新しい潮」より 著者:宮本百合子
ろうとはおもえなかったから、某誌の勇しぶりに、せめてものこころゆかせをつないだ。大本営発表のほとんどすべてがうそであったとわかった八月十五日からあとしばらくは、....
今日の日本の文化問題」より 著者:宮本百合子
事官報を読まされていた。一九四五年八月十五日以後に全人民はこれまでよまされていた大本営発表がほとんどすべて虚偽であったことを知って驚いた。 第一期 治安維持法....
新しい抵抗について」より 著者:宮本百合子
「秘史」が続々登場しはじめました。なにしろあの当時、言論報道は全く統制されて嘘の大本営発表しか知らされなかったのだから、読者はこんにちあらわれる「秘史」にエログ....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
真実を知りたがり、、その正当なものに、無心に拍手を送りたがっているだけのことだ。大本営発表みたいな特殊な算術で、是が非でもカラクリの戦果をあげて、君が代をやろう....
水鳥亭」より 著者:坂口安吾
三月十日の空襲に、亮作も野口も焼けだされた。しかし、命は助かった。 亮作は大本営発表や、新聞などの景気のいい言いぐさを信用していたし、それまでの空襲の被害....
だいこん」より 著者:久生十蘭
の策動が露骨になり、四時ごろ阿南陸相をだしぬいて〈軍は全面戦争を決議せり〉という大本営発表をしようとした。このほうは間一髪というあぶないところでおさえたが、〈バ....
長崎の鐘」より 著者:永井隆
つもりで、政府がこんな悲劇の幕を開けたのではなかろう。しかし、サイパン失陥いらい大本営発表の用語に、なにか臭い陰影を帯びていることが、敏感な学生にいつとはなく、....