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大杉
「大杉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大杉の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「爬虫館事件」より 著者:海野十三
命じてから、彼一人、動物園の石門を出ていった。既に秋の陽は丘の彼方に落ち、真黒な
大杉林の間からは暮れのこった湖面が、切れ切れに仄白く光っていた。そして帆村探偵の....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
口から雪崩れこんだ。 「どうしましたッ」 と真先に入ったのは、クラブの事務長の
大杉だった。しかし内部からはウンともスンとも返事がなかった。 彼は手前にある四....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
度も幾度も僕の顔と名簿とを引きくらべながら、何か考えているようだった。 「お前は
大杉東というのの何かかね。」 部長はちょっと顎をしゃくって、少し鼻にかかった東....
「生の拡充」より 著者:大杉栄
生の拡充
大杉栄 「征服の事実」の中に、僕は「過去と現在とおよび近き将来との数万あるいは数....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
動』を創めた。前の二人は無政府主義者で、後の二人は共産主義者なのだ。近藤栄蔵は、
大杉等の無政府主義者とはたして一緒に仕事をやって行けるか、という注意を堺から受け....
「獄中記」より 著者:大杉栄
追って来た他の二人まで一緒に留置場へ押しこんでしまった。 これが当時の新聞に「
大杉栄等検挙さる」とかいう事々しい見だしで、僕等が酔っぱらって吉原へ繰りこんで、....
「男女関係について」より 著者:大杉栄
男女関係について 女房に与えて彼女に対する一情婦の心情を語る文
大杉栄 一 野枝さん。 『女の世界』編集長安成二郎君から、保....
「「別居」について」より 著者:伊藤野枝
の小さな点をだんだんに追求し始めましたときに、さらに大きなものが来ました。それが
大杉さんとの接触でした。 けれども、それはすぐ、その変調を直すにはあまりに大き....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
んことを要求する。山川にもこの旨知らしてくれ。 同志諸君によろしく。 *
大杉東宛・明治四十一年十一月十一日 いつもながら御無沙汰ばかりしていてまことに....
「俊寛」より 著者:倉田百三
たのでしょうね。 俊寛 いや。成親殿は夜陰にまぎれて毎夜賀茂の森まで通いました。
大杉の洞の下の壇の前にぴたりとすわっていました。顔はまっさおでしかも燃えるような....
「死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
三月余りを殆ど囚虜の身に均しく過ごしたのであった。 常陸の国、河内郡、阿波村の
大杉明神の近くに、恐しい妖魔が住んでいるので有った。それに竜次郎は捕って、水鳥が....
「白峰の麓」より 著者:大下藤次郎
鎮守の鷲尾神社にゆく、二百階も石段を登ると本社がある。甲州一と里人の自慢している
大杉が幾株か天を突いて、鳥一つ啼かぬ神々しき幽邃の境地である。 社前に富士を写....
「影」より 著者:岡本綺堂
す。 重兵衛 その温泉場から遠くない、土肥の杉山という所です。頼朝が隠れたという
大杉が先頃まで残っていましたが、今はもう枯れてしまいました。 旅人 それじゃあ....
「自分を鞭打つ感激より」より 著者:小川未明
構えを忘れることができません。それと関聯して、校庭にあった、あの一本の苛められた
大杉の木が、傷ましい姿で、よく生を保ちつゝあった強い姿を忘れることができません。....
「茂吉の一面」より 著者:宇野浩二
いたのであろう。それから、七月十二日のは、絵葉書で、宛て名は、中支派遣軍園部部隊
大杉部隊軍医少尉 平尾健一で、文句は「拝啓御勇健御奮戦大謝無限です。青山君との御....