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「大権〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

大権の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
屋上の狂人」より 著者:菊池寛
して上げます。 (義太郎の方へ歩みよって)よくおききなさい! 私は当国の金比羅大権現様《こんぴらだいごんげんさま》のお使いの者じゃけに、私のいうことは皆神さん....
忠直卿行状記」より 著者:菊池寛
の技巧なのだ。ただ、大金で退引《のっぴき》ならず身を購《あがな》われ、国主という大権力者の前に引き据えられて是非もなく、できるだけその権力者の歓心を得ようという....
生きている腸」より 著者:海野十三
守衛は、吹矢に挨拶されてペコンとお辞儀をした。どういうわけかしらんが、この病院の大権威熊本先生を呼び捨てにしているくらいの医学生であるから、風采はむくつけである....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
巧みにも女性を家族生活の片隅に祭りこんでしまった。しかも家族生活にあっても、その大権は確実に男性に握られている。家族に供する日常の食膳と、衣服とは女性が作り出す....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ならないのはいろいろな付加条件のせいである。これについて天体力学の方面における一大権威者たるラプラスはこう言っている。『種々の破片はそれが墜落する際に互いに衝突....
海底大陸」より 著者:海野十三
感情的になり、長良川博士をののしる者さえ出てきた。 英国においては、その方の最大権威者、サー・ロビンソン教授が、長良川博士の説を大体支持した。しかし英国の海空....
茶の本」より 著者:岡倉覚三
うとすれどそのかいもない。この大荒廃を繕うために再び女※を必要とする。われわれは大権化の出現を待つ。まあ、茶でも一口すすろうではないか。明るい午後の日は竹林には....
近時政論考」より 著者:陸羯南
あらざるなり。専制の要素は国家の綜収および活動に必要なり、ゆえに国民論派は天皇の大権を固くせんことを期す。共和の要素は権力の濫用を防ぐに必要なり、ゆえに国民論派....
魔法修行者」より 著者:幸田露伴
神即ち稲荷なども勧請してあったかも知れぬ。ところが荼吉尼法は著聞集に、知定院殿が大権坊という奇験の僧によりて修したところ、夢中に狐の生尾を得たり、なんどとある通....
茸の舞姫」より 著者:泉鏡花
である。 かつて、山神の社に奉行した時、丑の時参詣を谷へ蹴込んだり、と告った、大権威の摂理太夫は、これから発狂した。 ――既に、廓の芸妓三人が、あるまじき、....
銀三十枚」より 著者:国枝史郎
「お前は本当に神の子か?」 「そうだ」とイエスは威厳をもって云った。 「人の子|大権の右に坐し、天の雲の中に現われるだろう。お前達はそれを見るだろう」 カヤパ....
取舵」より 著者:泉鏡花
たり。 乗合は悲鳴して打騒ぎぬ。八人の船子は効無き櫓柄に縋りて、 「南無金毘羅大権現!」と同音に念ずる時、胴の間の辺に雷のごとき声ありて、 「取舵!」 舳櫓....
多神教」より 著者:泉鏡花
と酔える目に、あなたに、階なるお沢の姿を見る。慌しくまうつむけに平伏す)ははッ、大権現様、御免なされ下さりませ、御免なされ下さりませ。霊験な御姿に対し恐多い。今....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
求によって行儀よく思いとどまる可能を示すためだった。だのに馬鹿者めが、――それを大権を動かすための恫喝の具に供したのだ。――そればかりか、選りに選って自分があれ....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
なかった。 我が国に於ては「統帥権の独立」なる文字は穏当を欠く。「天子は文武の大権を掌握」遊ばされておるのである。もとより憲法により政治については臣民に翼賛の....