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大泣き
「大泣き〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大泣きの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「少年の悲哀」より 著者:国木田独歩
んなら泣きナ、坊様と二人で聞くから」と徳二郎は僕を見て笑った。 女は突っ伏して
大泣きに泣いた、さすがに声は立て得ないから背を波打たして苦しそうであった。徳二郎....
「新釈諸国噺」より 著者:太宰治
らさきに歩き出し、次郎右衛門はあんまの如く手をひかれて、ぺたぺたと歩いて、またも
大泣きに泣くのである。ここまでは、分別浅い愚かな男女の、取るにも足らぬふざけた話....
「源氏物語」より 著者:紫式部
ないかと思うのも物哀れで、小侍従は出て行けない気がした。容体を伯母の乳母も話して
大泣きに泣いていた。大臣などの心痛は非常なもので、 「昨日今日少しよかったようだ....
「源氏物語」より 著者:紫式部
たい欲求が大きくなったのです」 と、薫の泣きながら言うのを聞いている弁はまして
大泣きに泣いて、言葉も出しえないふうであった。薫の容姿には柏木の再来かと思われる....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
が家に帰って来た時には膝が真直ぐになり、頭の上の辮子が無くなっていた。彼の母親は
大泣きに泣いて十幾幕も愁歎場を見せた。彼の祖母は三度井戸に飛び込んで三度引上げら....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
ていた伊織は、だんだん声を高めて、果ては、天地にただ独りいるように、声をあげて、
大泣きに泣き出した。 父の死骸を二つに断って、山の墓所へひとりで埋めに行こうと....