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大犯
「大犯〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大犯の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ロマネスク」より 著者:太宰治
いころの人殺しから出発した。父の嘘も、おのれの信じきれない宗教をひとに信じさせた
大犯罪から絞り出された。重苦しくてならぬ現実を少しでも涼しくしようとして嘘をつく....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
じゃから、監禁の点は、君だけの胸に畳んで置いてくれ給え」 「しかし、斯くの如き重
大犯人を、司令官に報告しないことはどうでありましょうか」 「吾輩を信じて呉れ。二....
「蠅男」より 著者:海野十三
ものであるらしいことは、蠅男の口ぶりで察せられた。あの見栄坊の蠅男が、それほどの
大犯罪をやろうとしながら、相手に警告状を出さない筈はないと思われる。 そもこの....
「琥珀のパイプ」より 著者:甲賀三郎
べし、岩見はいつの間にか留置場から姿を消していた。 警視庁は大騒ぎとなった。重
大犯人を逃がしてはと直ちに非常線が張られた。然しその儘其夜は明けた。そうして午前....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
状者である事を語っていると思う。 で、こう云う訳で神楽坂署では支倉を目するに重
大犯人であると考えたのは当然である。殊に刑事達は彼の嘲弄に一方ならず激昂していた....
「骸骨館」より 著者:海野十三
に広いグラウンドができた。少年たちは大よろこびで、そこでベースボールをはじめた。
大犯人|捕縛と五百万円ダイヤ取りもどしのごほうびとしてもらった二組のベースボール....
「心臓盗難」より 著者:海野十三
烏啼天駆めこそ、袋探偵の常に血を逆流させるはげしき相手だったから。 図星の
大犯人 「ほら、この通り。この青年紳士安東仁雄君の心臓は、きれいに切り取られてし....
「地底戦車の怪人」より 著者:海野十三
がついていたけれど、この窓さえが、外から、かたく眼ばりをされてあった。まるで、重
大犯人を護送していくようなものものしさがあった。 ピート一等兵は、この部隊の人....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
げしくなった。 それは夕刻六時までに「カワカミ大懸賞捜索本部」へ引かれて来た重
大犯人川上の数がなんと七十何名という夥しい数に達したことであった。 川上機関大....
「酒ぎらい」より 著者:太宰治
に三本、瓶が並んでいる。それを見ては、どうしても落ちついているわけにはいかない。
大犯罪を遂行するものの如く、心中の不安、緊張は、極点にまで達した。身のほど知らぬ....
「探偵小説を截る」より 著者:坂口安吾
投書の主は自ら探偵作家と書いてある)私の「不連続殺人事件」に、あれだけの有名人の
大犯罪に署長も検事も判事も現れず、新聞記者も現れないとは、とあるが、こういうクダ....
「臨時急行列車の紛失」より 著者:新青年編輯局
して新聞もそれに調子を合せてほとんど沈黙を守っているけれど、とにかく我々は、この
大犯罪者の告白によって、一つの驚嘆すべき事件の謎が解かれたものと見なければならな....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
今朝の新聞で見たが、人形町の小間物屋の話かえ」 「ハ。まさしく左様で。本朝未聞の
大犯罪にござります」 人形町の「川木」という小間物屋で、主人の藤兵衛が土蔵の二....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
、モーロー車夫の単純な殺しではなくて、中橋家をめぐって深い事情の伏在する計画的な
大犯罪であることが見当がついた。事件は警視庁へレンラクされ、結城新十郎が登場を乞....
「活人形」より 著者:泉鏡花
を承知したればそれにも及ばず都合|可し。人情なればこの婦人を勦りてやる筈なれど、
大犯罪人前にあり、これ忽にすべからずと、泰助は急ぎ身支度して、雪の下へと出行きぬ....