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「大略〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

大略の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
河童」より 著者:芥川竜之介
学協会の報告です。僕はかなり逐語的にその報告を訳しておきましたから、下《しも》に大略を掲げることにしましょう。ただし括弧《かっこ》の中にあるのは僕自身の加えた註....
三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
うばつ》を与えた。これは治修の事を処する面目《めんもく》の一端を語っているから、大略を下《しも》に抜き書して見よう。 「ある時|石川郡《いしかわごおり》市川《い....
さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
て、如何なる歴史を持っているか、こう云う点に関しては、如上《にょじょう》で、その大略を明にし得た事と思う。が、それを伝えるのみが、決して自分の目的ではない。自分....
婦系図」より 著者:泉鏡花
羽二重の紋着羽織、ちと丈の長いのを襟を詰めた後姿。忰が学士だ先生だというのでも、大略知れた年紀は争われず、髪は薄いが、櫛にてらてらと艶が見えた。 背は高いが、....
妖術」より 著者:泉鏡花
で、電車の中から、颯と硝子戸を抜けて、運転手台に顕われた、若い女の扮装と持物で、大略その日の天気模様が察しられる。 日中は梅の香も女の袖も、ほんのりと暖かく、....
演技指導論草案」より 著者:伊丹万作
手順の説明。 一、右の説明に沿って俳優を実際に動かせ、しゃべらせてみる。(むろん大略でよろしい。) 一、右の三項の間、演出助手、カメラマン、照明部、録音部、大道....
春昼」より 著者:泉鏡花
、打頷き、かつ咳して、 「そこでございます、御新姐はな、年紀は、さて、誰が目にも大略は分ります、先ず二十三、四、それとも五、六かと言う処で、」 「それで三人の母....
歌行灯」より 著者:泉鏡花
他にもござりますよって。) と六畳の表座敷で低声で言うんだ。――ははあ、商売も大略分った、と思うと、其奴が (お誂は。) と大な声。 (あっさりしたものでち....
不吉の音と学士会院の鐘」より 著者:岩村透
必らずこの音を聞いたと、この自伝の中に書いてあるが、これが爰に所謂『不吉な音』の大略であるのだ。 それから他の一つの『学士会院の鐘』と題した方は、再聞の再聞と....
甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」より 著者:井上円了
受くるをもって、一家最もこの怪事に困却せりという。これ、郡内におこりし妖怪事件の大略なるが、これを約言せば、この怪事は形体なき無形の怪物が、空中に口笛のごとき怪....
妖怪学」より 著者:井上円了
、世上に示したるものなり。今、その要を摘載して説明を付すべし。まず、その使用法の大略を説示せんとす。当時、某氏の報知によるに、 (前略)その法、生竹の長さ一尺四....
妖怪報告」より 著者:井上円了
につまらぬ一場の夢記には候えども、万一御研究の御材料にも相成り候わば大幸と存じ、大略左に申し述べ候。元来、不文の小生に候えば、しばしば文の支離錯雑の段は、御判読....
迷信解」より 著者:井上円了
人狐、四国地方の犬神である。以上の三者は狐狸中の最も奇怪なるものなれば、左にその大略を述べなければならぬ。 管狐すなわちオサキは、その形いたって小さく、二十日....
妖怪玄談」より 著者:井上円了
るるところの仕方は、大いに他の地方のものと異なるところあるがごとし。ゆえに、その大略を左に掲ぐ。 (前略)一尺二寸ずつの竹三本を、左によりたる長さ三尺の麻縄にて....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
土地を占領する方法を用いるのである。すなわち会戦を主とするか、機動を主とするかの大略二つの方向を取るのであるが、それは一に持久戦争に於ける武力の価値に依って左右....