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「大番頭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

大番頭の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
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半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
れでみんなお揃いなんですか」と半七は帳場から店の先をずらりと見渡した。四十以上の大番頭が帳場に坐って、その傍に二人の若い番頭が十露盤《そろばん》をはじいていた。....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
持ち出させたんです。いっぺんに大金をぬすんで逃げ出した方が好かったんでしょうが、大番頭ならば格別、小僧あがりの若い者では、大金のありかが判らなかったんだろうと思....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
左衛門の暗い顔色を見ても大抵想像されるので、女房や番頭らも心配した。女房のお才は大番頭の与兵衛と相談して、ある夜かの万次郎が帰るあとを尾けさせた。与兵衛は途中の....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
けた徳川幕府の大身代をどうかしてささえられるだけささえようとしているような、その大番頭の一人とも言うべき小栗上野の口から出た言葉である。土蔵付き売屋とは何か。そ....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
もきいた上で、名古屋城に帰って、その日に年寄|渡辺新左衛門、城代格|榊原勘解由、大番頭石川|内蔵允の三人を二之丸向かい屋敷に呼び寄せ、朝命をもって死を賜うという....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
は、郷里の方にその彼を待っていた。しかし、そこに長い留守居を預かって来た士族出の大番頭たちは彼がいきなりの帰参を肯じない。毎年福島に立つ毛付け(馬市)のために用....
」より 著者:島崎藤村
橋本の家の台所では昼飯の仕度に忙しかった。平素ですら男の奉公人だけでも、大番頭から小僧まで入れて、都合六人のものが口を預けている。そこへ東京からの客があ....
」より 著者:島崎藤村
服頂いて」 お倉は弟が出した巻煙草に火を点けて、橋本の姉もどうしているかとか、大番頭の嘉助も死んだそうだとか、豊世を早く呼寄せるようにしなければ、正太の為にも....
ある女の生涯」より 著者:島崎藤村
親しい人達は、一人減り、二人減り、長年小山に出入してお家大事と勤めて呉れたような大番頭の二人までも早やこの世に居なかった。彼女は孤独で震えるように成ったばかりで....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
をしていた。お菊は夫が形見の一粒種で今年十八の美しい娘であった。店では重蔵という大番頭のほかに、清次郎と藤吉の若い番頭が二人、まだほかに四人の小僧が奉公していた....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
修作一人が番頭じゃア店のタバネができないから、世間に人望のある加助がむかえられて大番頭の地位につくのは火をみるよりも明かだ。アヤは胸に病いがあるから遠からず死ぬ....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
るが、したがって先代以来、ここの番頭は主として秋田生れの者を使っていた。 まず大番頭は、先代が秋田から連れてきた番頭の二代目で、重二郎と云う。元来、遠縁に当る....
鸚鵡蔵代首伝説」より 著者:国枝史郎
が――後から姉から聞いたところによれば、嘉十郎と云って、この納谷家を束ねている、大番頭とのことであるが、――その嘉十郎が片手に、皿や小鉢を載せた黒塗の食膳を持ち....
勘平の死」より 著者:岡本綺堂
たには町家がつづいて見える。 (第二幕とおなじ日の午頃。店の帳場には四十歳以上の大番頭伝兵衛が帳面を繰っている。ほかに番頭弥助、三十二三歳。おなじく和吉、二十四....
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
る事もあるし、夜来れば翌朝は店を開けねえ内に帰らねえと大旦那の首尾が悪いのだが、大番頭さんが粋な人で合図をしてくれるから、斯うやって時々来られるのださ」 富「親....