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大疑
「大疑〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大疑の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
ン・ゴビー》を、北雲南|麗江《リーキャン》連嶺中の一小湖で発見し、動物分布学に一
大疑問を叩きつけたのも彼。さらに、青い背縞《せじま》のある豺《ジャッカル》の新種....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
う」とて余の手を取った、云わば頼みの綱に縋る様な風である。
第九十九回 今以て
大疑問
余は早く合点の行かぬ廉々《かどかど》から聞き度いと思い「全体貴女が、....
「地中魔」より 著者:海野十三
われるこの青い土が、どうして月島から掘り出されるんだろう?」 と、これが三吉の
大疑問だった。 さて「岩」は、どこに潜んでいる? 博士の地震計 「そんな....
「無惨」より 著者:黒岩涙香
下篇(氷解) 全く谷間田の云いし如くお紺の言立にも此事件の
大疑団は氷解したり今お紺が荻沢警部の尋問に答えたる事の荒増を茲に記さん 妾(お....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
受け心にもない自白をしたと云う一点だった。無罪か死刑か。実に明治大正を通じての一
大疑獄たるを失わない。 支倉の自白に立会った人はその真実を信じるだろうし、収監....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
る正直者に相違ない。
ところで右の二箇条は、現在の精神病学界で二重圏点付きの重
大疑問となっている『ねぼけ状態』を引き起す規約である。むろん普通のアタマの人間に....
「ドレフュー大疑獄とエミール・ゾーラ」より 著者:幸徳秋水
近時世界の耳目を聳動せる仏国ドレフューの
大疑獄は軍政が社会人心を腐敗せしむる較著なる例証也。 見よ其裁判の曖昧なる其処....
「デカルト哲学について」より 著者:西田幾多郎
、絶対否定的自覚によるのほかはない。そこに哲学は宗教に通ずるものがあるのである。
大疑の下に大悟ありという。哲学はかかる立場において、知識の根本原理を把握するので....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
た。 町は鼎のわくがごとく流言蜚語が起こった。不正工事の問題が起こりつつあり、
大疑獄がここに開かれんとする矢先に役場に放火をしたものがあるということは何人とい....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
知れない、脅《おび》やかされた牢屋のあとだ。ことに世の中が変動する前には、安政の
大疑獄以来、幾多有為の士を、再び天日《てんぴ》の下にかえさず呑《の》んでしまった....
「追憶」より 著者:宮本百合子
… 先生に叱られない? 彼は只笑いながら頭をポトポトと叩いてくれた丈で私の
大疑問は解決されないで終った。 けれ共私は羽根のある可愛い自分がお伽噺で読む通....
「南極の怪事」より 著者:押川春浪
を乗せて本国を発せしが、南太平洋に乗りいりし後まったく行方不明となり、いまなお一
大疑問を世界に遺せりと云うが、今日余がここに見るこの巨船は、その瑠璃岸国の巨船に....
「ねじくり博士」より 著者:幸田露伴
着矛盾するものはない。ソコデ何故に物はかく螺線的運動をするのだというのが是非起る
大疑問サ。僕がこの疑問に向ッて与うる説明は易々たるものだよ。曰くサ、「最も障碍の....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
調べを済ましてしまったそうです。その後先にもちょっと申したようにチベットにおいて
大疑獄事件が起り、そしてサラット師が通行せられた関所なり村なり師を泊めたる家々は....
「それから」より 著者:夏目漱石
今では、なまじい石などを抛げなければ可《よ》かったと思っている。禅坊さんの所謂|
大疑現前《たいぎげんぜん》などと云う境界は、代助のまだ踏み込んだ事のない未知国で....