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「大盛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

大盛の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
伸子」より 著者:宮本百合子
に、自分も着かえをし、さっぱりと髪に刷毛までかけて来た彼と、向い合って、矢車草の大盛花のある客間で、冷たいものを飲んだ。伸子は、簡単に、彼の留守中あったことなど....
今年こそは」より 著者:宮本百合子
、同じ日本髪でも、満艦飾ぶりが目だちました。日本服の晴着でも、いくらか度はずれの大盛装が少くなかったようです。あの混む省線で、押しあい、へしあいするなかに、かん....
妾の半生涯」より 著者:福田英子
れず悶《もだ》え苦しみしぞかし。 四 大評判 我が家にては親戚故旧を招きて一大盛宴を張りぬ。絃妓《げんぎ》も来り、舞子も来りて、一家狂するばかりなり。宴終り....
一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
きつけられてわざわざ松屋に出かけて行った。 割引場に入って見ると押すな押すなの大盛況で、その二室とも身動きもならぬ有様だ。私はなるほどこんなものかと、すなわち....
ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
場を公開して、踊ろうと跳ねようと勝手にまかす。ニース全市は湧き返るような大混雑、大盛況。有銭無銭の大群集は、それぞれ費用と場所をわきまえて、ただもう一|切《さい....
艶色落語講談鑑賞」より 著者:正岡容
しもあれや、たちまちにして下谷署から出歯亀の出演まかりならぬの一大厳命。さしもの大盛況も、あはれ、一夜の夢とはなり果ててしまった。でもこれは、戦後自由の今日でも....
わが寄席青春録」より 著者:正岡容
。 ところで繰り返して言うが、その頃の東京の落語界はほんとうに大不況で、江川の大盛館には今の柳橋君が二人羽織の余興などで悲壮に立て籠っていた。また私が楽天地に....
世界の「料理王逝く」ということから」より 著者:北大路魯山人
れば、料理の好きな人間であったに違いなかろう。味覚上天才を持っておったことも、一大盛名を馳する第一の要素となっておったと見るべきだ。 しかし、このひと、欧米の....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
太庁のお役人は来る、新聞記者は騒ぐ、それに軍人、商人、何々団員で、すっかり満員の大盛況で、実は家内中へとへとになったところで、今朝の切り込みで、それで見事にスカ....
雷門以北」より 著者:久保田万太郎
ある。――つまりそれが「新しい浅草」の精神である…… 最後までふみとどまった「大盛館」の江川の玉乗、「清遊館」の浪花踊り、「野見」の撃剣……それらもついにすが....