大目に見る[語句情報] »
大目に見る
「大目に見る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大目に見るの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「山椒大夫」より 著者:森鴎外
が起るだけである。常は諍いをすると、きびしく罰せられるのに、こういうときは奴頭が
大目に見る。血を流しても知らぬ顔をしていることがある。どうかすると、殺されたもの....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
わしくも思われるけれど、今は其の競争に余が勝って居るのだから、彼を忌むよりは寧ろ
大目に見るべき場合だ、殊に秀子の為なれば区々たる其の様な感情は云って居られぬ。何....
「国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
た。 「そうか。僕は二時頃まで、ちょいと寝たいんだ、あとからウンと奢ってやるから
大目に見るんだぜ。それからお富|姐御すまないけれど、その時間になったら、コックの....
「難船小僧」より 著者:夢野久作
」 「駄目だよ。ウチの船長は会社の宝物だからな。チットぐれえの気紛なら会社の方で
大目に見るにきまっている。船員だって船長が桟橋に立って片手を揚げれや百や二百は集....
「今昔ばなし抱合兵団」より 著者:海野十三
私は更に三千元の法幣を掴みだして、かの役人の手に握らせた。 「よろしい。今度だけ
大目に見る。この次は二万元以下じゃ、見のがされんぞ」 「へい」 私は急いで、役....
「高瀬舟」より 著者:森鴎外
大阪まで同船させることを許す慣例であった。これは上へ通った事ではないが、いわゆる
大目に見るのであった、黙許であった。 当時遠島を申し渡された罪人は、もちろん重....
「魔都」より 著者:久生十蘭
ましょうが、日本の警察《おかみ》はこれでなか/\粋に出来ていて、元日だけは何事も
大目に見ることになっている。然るに今朝の一件です。ジョン・ハッチソン、瘠せても枯....
「女心拾遺」より 著者:矢田津世子
の上なく嬉しいのだ。そして、その劬りにほだされた夫人の心は、いつか、良人の放蕩を
大目に見るように馴らされてくる。やがて、その劬りで放蕩が棒引きされ、優しい言葉を....