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「大看板〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

大看板の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
オリンポスの果実」より 著者:田中英光
」と豪傑《ごうけつ》笑いをするので、清さんと一緒に出てみますと、入口に立てかけた大看板に(只今オリムピックボオト選手一同御来店中)と墨痕《ぼっこん》鮮《あざ》や....
ふもれすく」より 著者:辻潤
ばかりやって歩いている人間もあるのかも知れないが、それよりも堂々ともっともらしい大看板を掲げてヒドイことをやっている奴が腐る程あるのではないか。金さえ出せば大ベ....
街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
。一方に一等賞から五等賞まで、十円以下の品物の賞品を二三十積み上げて、表にこんな大看板を立てる。 「当店が今秋の破格大安売りとして提供すべきこの品の一号二号三号....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
こっちの顔をさしつけて、みい、みい、これを見い、というようにおのが指でおのが額の大看板を静かに指さしたものです。 ぎょッとなってたじろいだところを、 「出口は....
縮図」より 著者:徳田秋声
易ではなかった。 春よしというこの小さい置家も、元は土地の顔役の経営に係るある大看板の分れで、最近まで分け看板の名で営業していたのだったが、方々|流浪した果て....
小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
歌は、川向こうのなまめかしき広島節に和して響きぬ。 「陸軍御用達」と一間あまりの大看板、その他看板二三枚、入り口の三方にかけつらねたる家の玄関先より往来にかけて....
金属人間」より 著者:海野十三
このけの背の高い大きな小屋がけをし、サーカスそっくりのけばけばしいどんちょうやら大看板《おおかんばん》、それに昔のジンタを拡大したような吹奏楽団《すいそうがくだ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
めえから本当かも知れねえよ」 「そうかなあ」 与八はしきりにその印度人槍使いの大看板をながめていますから道庵が、 「与八、これがそんなに気に入ったか。それでは....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
を一つ置いて小道具。 裏へ廻って見ると大道具。 ここではまた、例の亜欧堂風の大看板を、泥絵具で塗り立てている幾人かの看板師。 この看板をつぎからつぎと見て....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
も一枚看板でやるのか、また色物か、真打《しんうち》は――いずれ、聞いたことのない大看板が、イカサマでおどかすものに相違なかろうが、そのうちにもまた、存外の掘出し....
文福茶がま」より 著者:楠山正雄
盛り場に一|軒見世物小屋をこしらえて、文福茶がまの綱渡りと浮かれ踊りの絵をかいた大看板を上げ、太夫元と木戸番と口上言いを自分一人で兼ねました。そして木戸口に座っ....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
でくるともはや外交官には分らない。あとは君の解く領分だが、それにも拘らず、表面に大看板をかかげ、たしかに何かの目的のために表向きの大役をつとめたのが奇々怪々な外....
花咲ける石」より 著者:坂口安吾
はそういうところかと至極アッサリ呑みこんでしまった。 御家人の悪太郎ども、この大看板をかかげておいて尾ヒレをつけて吹聴したから、腕に覚えの連中が腹をたてた。毎....
三枚続」より 著者:泉鏡花
、生来の潔癖、茂の動く涼しい風にも眉を顰めて歩を移すと、博物館の此方、時事新報の大看板のある樹立の下に、吹上げの井戸があって、樋の口から溢れる水があたかも水晶を....
握り寿司の名人」より 著者:北大路魯山人
大阪|名代の寿司屋連が、握りなにものぞ、とばかりやり始めたのが、今日京大阪にみる大看板の握り寿司であるが、まるっきり問題になるものではない。猿真似というヤツで滑....