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大竹
「大竹〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大竹の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
やはりこの一件について前後の模様を聞き合わせたが、かたき討と称する浪人者は屋敷の
大竹藪をくぐって逃げたに相違ないと云うのである。半七も恐らくそうであろうと鑑定し....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
ですが」 三八 柔術 僕は中学で柔術を習った。それからまた浜町河岸の
大竹という道場へもやはり寒稽古などに通ったものである。中学で習った柔術は何流だっ....
「西湖の屍人」より 著者:海野十三
老人がいた。もう二人、背広姿の若い男がいて、これは婦人の前に畏っていた。 「では
大竹さん」と老人は、隣の夫人に呼びかけた。 「序に、も一つやってあげて下さい」 ....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
な気がした。われら当分筆を執るまい。 ◯中川八十勝君、昨夜郷里広島へ出発。家族は
大竹ゆえ、たぶん心配はないと思うが、友人、知己、親戚など広島に多く、この方が気が....
「食魔」より 著者:岡本かの子
した川音は、座をそのままなつかしい国へ押し移す。鼈四郎は、この川下の対岸に在って
大竹原で家棟は隠れ見えないけれども、まさしくこの世に一人残っている母親のことを思....
「単独行」より 著者:加藤文太郎
んか、氷ノ山が、真白い槍が、鷲羽と白馬が、扇ノ山―鳥取の群山が、大渓谷、大森林、
大竹森がーとても雄大な眺望です。私は杭を打込み万歳を三唱しました。そしてここから....
「運命」より 著者:幸田露伴
もうこと三日、杭州、天台、雁蕩の遊をなして、又雲南に帰りたもう。 三年、重慶の
大竹善慶里に至りたもう。此年若くは前年の事なるべし、帝|金陵の諸臣|惨死の事を聞....
「大宇宙遠征隊」より 著者:海野十三
たる勲功をたてた大勇将として、人々の記憶にもはっきりのこっている、あの隻脚隻腕の
大竹中将であった。 この噴行艇隊は、一体なにを目的として、大宇宙遠征の途につい....
「寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
れて、村を過ぎ、山を越え、九里の道を徒歩して、目的地の沼田の町に行き着いた。宿は
大竹屋。早速に主人を呼んで、塩原多助の本家はどこにあるかと尋ねると、原町という所....
「怪しの館」より 著者:国枝史郎
かっている。 ずっと遙かの前方で、月光を刎ねているものがある。風にそよいでいる
大竹藪だ。その奥に燈火がともっている。神の祠でもあるらしい。燈明の火がともってい....
「鸚鵡蔵代首伝説」より 著者:国枝史郎
燦然と輝いていた。 答えない鸚鵡蔵 悲劇は、蔵の中ばかりにあるのではなかった。
大竹藪の中、飯食い地蔵の祠の前にもあった。 いわば後家のようになったお篠を手に....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
私は今少し訳のある人に逢って、今晩泊らなければなりませんから、あなたは明日沼田の
大竹屋という宿屋へお泊りなすって下さい、事に寄ったら二日ぐらい遅くなるかも知れな....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
|蓬莱町に住んでいたのですが、借家でも庭は広くて正面に赤松の林があり、隣は墓地で
大竹藪がありました。静かでよいのですけれど、そんなですから、ひどく草が生えます。....
「人狼」より 著者:岡本綺堂
に炉を切りて土瓶をかけ、傍らに粗朶籠などあり。庭には秋草など咲きて、上のかたには
大竹薮あり。下のかたには低き丸太の柱を立て、型ばかりの木戸あり。木戸の外には石の....
「呼ばれし乙女」より 著者:岡本かの子
け去り萌黄色の山肌が青空からくっきり刻み出されている。谷底に横わる尾根の、翠滴る
大竹籔に老鶯が鳴いている。 「あすこに白く細くちらりと見えるだろ。あれが躄勝五郎....