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大綱
「大綱〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大綱の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
な建物も残っていた。打ち壊しはそこでも始まった。大きな柱は鋸や斧で伐られ、それに
大綱を鯱巻きにして引きつぶされた。諸道具諸書物の類は越中島で焼き捨てられ、毛利家....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
者、如何ゾ直訳社会主義者流ノ巾掴的平和論ニ安ンズルヲ得ベキ」云々(『日本改造法案
大綱』)と喝破している。この物騒な大アジア主義は併し他方に於て極めて義侠的な道徳....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
定の局所的な理由から云って必要な場合もあるのだが、哲学の方法を論理という骨髄から
大綱に従って捉えるためには、云わば之を論理的に兌換する必要があるので、それによる....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
―以上のようなものが、カントの『第一批判』と『プロレゴーメナ』に於ける空間理論の
大綱である。
(カントの直観空間に極めて近い空間概念を与えるものはロッツェである....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
防、財政の調整の根本に関して隔意なき意見の交換を遂げたる結果相互の諒解を深めその
大綱に関し意見の一致を見たり」という六十五字である。主として対ソヴィエト・対アメ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
のことを言いました。相州物とも大和物とも言わないで、肌のことから言い出したのは、
大綱《たいこう》を述べないで細論にかかったようなものでありました。この老人も多少....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
留学してるのもある――に、初等闘牛史、怒牛心理学概論、闘牛道徳、闘牛作法、扱牛法
大綱なんてのを講義したり実修したりしている。 さあ、ここでいつまでも闘牛士にか....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
てアングーレームの町は海港たるのすべての資格をそなえていて、もしさもなくば王政の
大綱は破綻《はたん》をきたしていたであろうから。内閣会議では、フランコニ曲馬団の....
「役人の頭」より 著者:末弘厳太郎
である人間は決してかくのごときことを好まない。そこで、一方においては法律をもって
大綱を決めつつ同時に他方においてはその具体的の活用をすべて――人民と同じ世界の人....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
絶えて、四辺が森然と静かになった。が、すぐに老人の声がした。
「これこそは臣道の
大綱でござって、上は将軍家より下は庶民にまで、一様に行ない違うべからざる、一大事....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
突き崩して了うのとで、少しく広い山河には一種の籠を懸けて、旅人は其の両岸に通ずる
大綱を手繰りながら、畚に吊られて宙を渡って行く。勿論、今日では其仕掛に多少の改良....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
だん深くなって来たようでした。その不快の原因は何かというと昨夜私がチベット文典の
大綱を説明した一事にあるです。その人は学者自慢でありながらチベットの文法を知らな....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
度だけは、失敗だったことを自分自身に誤魔化すことはできなかった。彼女の政策を貫く
大綱であるところの、あの美しき取引が、彼女を見放したばかりでなく、紛れもない事実....
「社大党はファッショ化したか?」より 著者:戸坂潤
「全体主義的」議会演説や、最後に最近の(第三回)中央委員会に於ける「革新政策」の
大綱決定や、それ等一切のものに付いて見られる時局追随的な態度と軍部や政府への媚態....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
陸経営を妨げるものは主として米国であった。昭和六年「満蒙問題解決のための戦争計画
大綱」を起案している。固より簡単至極のものであるが当時、未だ「戦争計画」というよ....