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大網
「大網〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大網の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
下でも出会ったとおり、ああしてつじ番所の小役人まで狩り出して、江戸じゅう残らずへ
大網を張ったはいいが、獲物はこそどろが三匹と、つつもたせの流れがひと組みと、ろく....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
出デ可然候。但シ金銭謝礼ハ一切無用之事」 「わははは。これでよいこれでよい。この
大網ならば夕刻あたりまでに、小鰯の一匹位かかろうわい。そのまにゆるゆる御城下見物....
「新釈諸国噺」より 著者:太宰治
ちは、人魚だなんて本当かなあと疑いながら、それでも少し好奇心にそそられ、とにかく
大網を打って、入海の底をさぐって見たけれども、網にはいって来るものは、にしん、た....
「白峰山脈縦断記」より 著者:小島烏水
。細い皺が網を打ったようにひろがる。さざ波は綱の目のように、水面に織られる。その
大網の尖端は、紐のように太く揺れて、アール・ヌーボー式の図案に見るような、印象の....
「堺事件」より 著者:森鴎外
刃が深く入ったので、創口は広く開いた。箕浦は短刀を棄てて、右手を創に※し込んで、
大網を掴んで引き出しつつ、フランス人を睨み付けた。 馬場が刀を抜いて項を一刀切....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
りました――というのであった。 「遅かったか」 閣老たちは、舌打ちした。打った
大網に雑魚もかからなかった時の感じとひとつである。 次の日。 これは閣老の中....
「三国志」より 著者:吉川英治
面七面から奮い起った。 曹操も、野を疾駆しながら、 「昼、捨ておいた兵糧は敵を
大網にかける撒餌の計だ。網をしぼるように、雑魚一尾のがすな」 と、さけび、また....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
きめておる。そこのごきげんもとりながら、諸国の武士どもの心を、こッそり、足利家の
大網のうちへ曳きこむには……。いや、むずかしい」 「……あ。お気をつけなされませ....