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大老
「大老〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大老の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
口惜しがって地団駄踏んでいましたが、鳶の巣山初陣が自慢の大久保彦左以来、天下の
大老老中とても滅多な事では指を触れることの出来ない、直参旗本の威厳が物を言うので....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
一種の予言めいたことを信者たちに云い聞かせた。今年はおそるべき厄年であって、井伊
大老の死ぐらいは愚かなことであり、五年前の大地震、四年前の大風雨、二年前の大コロ....
「碧蹄館の戦」より 著者:菊池寛
軍隆景と宗茂だけよく日本のために万丈の気を吐いたわけである。 ある日、秀吉が諸
大老と朝鮮の事を議しているとき、黒田如水壁越しに、秀吉の耳に入るように放言して曰....
「島原の乱」より 著者:菊池寛
江戸慕府へ九州動乱の急を、大阪城代が報じたのは寛永十四年十一月十日の事である。
大老酒井忠勝、老中松平信綱、阿部忠秋、土井利勝等の重臣、将軍家光の御前で評定して....
「小田原陣」より 著者:菊池寛
体関東に於ける北条氏の地位は、伊勢新九郎(早雲)以来、氏綱、氏康、氏政と連綿たる
大老舗の格だ。これを除けば、東日本に於て目ぼしいものは米沢城に在る独眼竜、伊達政....
「老中の眼鏡」より 著者:佐々木味津三
油断はしなかった。――少くも覚悟しておかねばならない敵は三つあるのだ。自分が井伊
大老の開港政策を是認し踏襲しようとしているために、国賊と罵り、神州を穢す売国奴と....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
ろである。 ちょうど、時は安政大獄のあとにあたる。彦根の城主、井伊掃部頭直弼が
大老の職に就いたころは、どれほどの暗闘と反目とがそこにあったかしれない。彦根と水....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
主たる茂徳のあずかり知らないくらいであった。もともと御隠居は安政大獄の当時、井伊
大老に反対して幽閉せられた閲歴を持つ人で、『神祇宝典』や『類聚日本紀』なぞを選ん....
「蛍」より 著者:織田作之助
あろう。 はたしてお染が四つの歳のことである。登勢も名を知っている彦根の城主が
大老になった年の秋、西北の空に突然|彗星があらわれて、はじめ二三尺の長さのものが....
「犬神娘」より 著者:国枝史郎
出させて、薩摩へ落とすよう計らいましたのは、近衛殿下なのでございます。井伊様がご
大老にお成りになられるや、梅田源次郎様や池内大学様や、山本槇太郎様というような、....
「赤格子九郎右衛門」より 著者:国枝史郎
居然たる九州の富豪であった。従って官民上下からも多大の尊敬を払われていたが、時の
大老酒井忠清は取り分け彼を愛していた。 で、此時も邸へ招いて、彼の口から語り出....
「十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
かは申し上げられません。また、申し上げたとしても、貴所にはどうもなりますまい。御
大老伊井中将直幸様さえ頭の上がらないお方なのですから」 これが道有の返辞であっ....
「大捕物仙人壺」より 著者:国枝史郎
た事、そうして本物は窃りと、自分が隠して置いた事、義哉へ箱を預けたのが、日本橋の
大老舗、伊丹屋の娘だということなどを、細々と説明したのであった。 「ふうむ、そう....
「経帷子の秘密」より 著者:岡本綺堂
一 吉田君は語る。 万延元年――かの井伊
大老の桜田事変の年である。――九月二十四日の夕七つ半頃(午後五時)に二挺の駕籠が....
「『七面鳥』と『忘れ褌』」より 著者:佐藤垢石
田門外に邸を持つ彦根城主井伊|直弼は、安政五年四月二十二日、このような将軍の下に
大老となった。井伊の擅政は、これを出発点とする。 当時、京都に流言が盛んに起こ....