大脳[語句情報] »
大脳
「大脳〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大脳の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
たじゃないか。そうだとも。よく聞け。ガンベの眼玉みたいなもんだ。神経の連絡が……
大脳と眼球との神経の連絡が(ガンベが『貴様は』といって力自慢の拳を振り上げた。柿....
「失楽園殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
要して、生ける螺旋菌(黴毒菌)を眼窩後壁より頭蓋腔中に注入せしめたるなり。実に、
大脳を蝕んで、初期に螺旋菌が作り出すものは、現実を超えたる架空の世界ならずや。即....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
は科学的に説明されている。その中の単純失神の章に、こうあるのだよ。失神が起ると、
大脳作用が一方的に凝集するために、執意はたちまち消え失せてしまって、全身に浮揚感....
「光と風と夢」より 著者:中島敦
テル迄歩いて行く途中で、…………と、其処で、やっと完全に私は意識を取戻したのだ。
大脳の組織の何処かに間隙でも出来ていたような気がする。酔っただけで倒れたのではな....
「映画と生理」より 著者:寺田寅彦
うのは、たとえばこんな空想も起こし得られる。学問の研究に精神を集注しているときは
大脳皮のある特定の部分に或る特定の化学的変化が起こる、その変化が長時間持続すると....
「詩と官能」より 著者:寺田寅彦
膜に映ずる適当な光像の刺激の系列、そんなものの複合作用から生じた一種特別な刺激が
大脳に伝わって、そこでこうした特殊の幻覚を起こすのではないかと想像される。「胃の....
「自由画稿」より 著者:寺田寅彦
どの薬味がきき過ぎて、大いに考えさせられたりひどく感心させられたりするようだと、
大脳皮質のよけいな部分の活動に牽制されて、泣くことの純粋さがそこなわれることにな....
「大脳手術」より 著者:海野十三
端から探してみた。するとそこに耳よりな新説が記載されているのを発見した。 “……
大脳手術の最近における驚異的発達は従来不可能とされた諸種の問題を相当可能へ移行さ....
「脳の中の麗人」より 著者:海野十三
「そうでしょうか。わたくしは気がかりでなりませんのよ」 「婦長。君は儂のやった
大脳移植手術を信用しないというのかね」 「いえ、そんなことはございませんけれど…....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
の決定者は決して機械作用ではなくて一種のエンテレヒーでなければならない。
四、
大脳がその一部分を欠損した時、形態上その部分は再生されないにも拘らず、他の部分が....
「後光殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
、一路衰滅の道へ堕ちて行ったのだ。――つまり厨川君は、犯罪としては実に破天荒な、
大脳を侵害する組織を作り上げたのだよ。また、胎龍から意識を奪って全く無抵抗にした....
「呉秀三先生」より 著者:斎藤茂吉
で男子の形態を記載した条に、「稜々トシテ鋭シ」の句があり、脳髄を説かれた条に、「
大脳ハ精神ノ物質的代標タリ」とあるのを、私は忘れずにいた。今春呉先生を祝いまつる....
「だいこん」より 著者:久生十蘭
ところへ、シゴイさんの鸛まで出しゃばってきたのでいよいよ騒ぎが大きくなり、それが
大脳皮膜を刺戟してあんなくだらない夢を形成したのにちがいない。 赤蛙の腿と図に....
「妖怪学」より 著者:井上円了
夜に六時間ないし八時間の休息を取るべきこと、一定の規則とするも可なり。しかるに、
大脳作用に至りては、醒覚の間は寸毫も休息をなさず。ゆえに、一定の時間労働せし後は....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
射作用なり。かくのごとき反射作用は、神経組織中の延髄、脊髄より生ずるものにして、
大脳より生ずるものにあらず。
大脳は感覚、知覚の中枢にして、精神、思想の本位なり。....