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「大自在〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

大自在の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
梓川の上流」より 著者:小島烏水
動元素は、水に集中されているようだ、水は氷雪の結象《コンクリーション》から、流通大自在の性《さが》を享け、新たなる生命を賦与せられたものの特権として盛んに奔放す....
永日小品」より 著者:夏目漱石
けじゃないか。しかるに一度《ひとたび》この器械的の労力が金に変形するや否や、急に大自在《だいじざい》の神通力《じんずうりき》を得て、道徳的の労力とどんどん引き換....
虞美人草」より 著者:夏目漱石
》なしと思う。贅沢は高《こう》じて大胆となる。大胆は道義を蹂躙《じゅうりん》して大自在《だいじざい》に跳梁《ちょうりょう》する。 万人はことごとく生死の大問題....
夢十夜」より 著者:夏目漱石
ょっと若い男の方を見ると、若い男は、すかさず、 「あの鑿と槌の使い方を見たまえ。大自在《だいじざい》の妙境に達している」と云った。 運慶は今太い眉《まゆ》を一....
魔法修行者」より 著者:幸田露伴
を凝らしたとある。穀食を絶っても食える土があったから辛防出来たろう。それから遂に大自在力を得て、凡そ二百年余も生きた後、応永七年足利義持の時に死したということだ....
般若心経講義」より 著者:高神覚昇
道をシッカリと歩んでゆきたいと思っています。そして少なくとも、「生死岸頭に立って大自在を得る」という境地にまで、すみやかに到達したいと念じている次第であります。....
海神別荘」より 著者:泉鏡花
さいませんか。ちっとの外出もなりませんか。 公子 (爽に)獄屋ではない、大自由、大自在な領分だ。歎くもの悲しむものは無論の事、僅少の憂あり、不平あるものさえ一日....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
て、根に寄る潮の玉を砕くは、日に黄金、月に白銀、あるいは怒り、あるいは殺す、鋭き大自在の爪かと見ゆる。 二 修業中の小次郎法師が、諸国一見の途次....
新女大学」より 著者:福沢諭吉
瞥心機を転じて身外《しんがい》の万物を忘れ、其旧を棄てゝ新|惟《こ》れ謀るは人間大自在の法にして、我輩が飽くまでも再縁論を主張する由縁なり。殊に男女の再縁は世界....
古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
れるのが当然である。不幸にして新来の彫刻家は、気宇の大なるわりに技巧が拙かった。大自在王といい釈迦といい、豊かではあっても力が足りない。ことに釈迦は、大腿が著し....
」より 著者:岡本かの子
仕舞う。時と場合と事情に適応した理論が、いつでも本当ということになる。この無限の大自在所に突き抜けてみると、ありがたいが、おれ見たいな人間には少し寂しい気がする....