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「大般若〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

大般若の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
夜明け前」より 著者:島崎藤村
り、あわせて上洛中の将軍のためにもその無事を祈れとの意味で、公儀から沙汰のあった大般若の荘厳な儀式があの万福寺で催されているのだ。手兼村の松源寺、妻籠の光徳寺、....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
禅師のような古大徳がこの人に教えた言葉だ。仏餉、献鉢、献燈、献花、位牌堂の回向、大般若の修行、徒弟僧の養成、墓|掃除、皆そのとおり、長い経験から、ずいぶんこまか....
般若心経講義」より 著者:高神覚昇
についてというのです。したがって『般若心経』という、この簡単なる経典は、ただに『大般若経』一部六百巻の真髄、骨目であるのみならず、それは実に、仏教の数ある経典の....
四谷怪談」より 著者:田中貢太郎
検べたが、黒猫が一ついたばかりで別に不思議もなかった。しかし、怪異が気になるので大般若経などを読んでもらったりしているうちに、これも病気になって歿くなったので秋....
魔王物語」より 著者:田中貢太郎
猟師を伴れて来た。 其の猟師は重兵衛と云う男であった。彼は平太郎に向って某寺で大般若経を空中に投りあげて、和尚をはじめ参詣人を恐れさした古狸や、また、某祠を三....
俊寛」より 著者:倉田百三
を妨げましたから。 俊寛 あの時成親殿は八幡の甲良大明神に百人の僧をこもらせて、大般若を七夜の間|行じさせました。その時宮の前の櫺の木に、男山のほうから山|鳩が....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
村で、新しい教養を見るのがフシギなような、しかし好もしいものであった。 系図や大般若経の写本や昔の獅子面などを見せてもらったあとで、コマ神社の歴史についての薄....
赤坂城の謀略」より 著者:国枝史郎
、白覆輪の太刀、それに鎧一領を副え、徒者数人に曳き持たせ、正成は天王寺へ参詣し、大般若経転読の布施として献じ、髯の白い老いた長老に会い、正成不肖の身をもって、一....
迷信解」より 著者:井上円了
まかり出ずるなり』とおどりあがりて叫び狂いけるを、ようやく取りとめ、組み伏せて『大般若』を繰り、『心経』を読み、大勢集まりて一心に祈りければ、山々の天狗名乗りつ....
東洋文化史における仏教の地位」より 著者:高楠順次郎
でありますが、とにかく天平写経である。それと較べて見たら大体分るだろうというので大般若経だけ持って行きまして石山寺で較べて見ました。そうすると石山寺に残っている....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
大乗仏教の妙理を観察せられたのであります。また古来の伝説に龍樹菩薩が龍宮に降って大般若の妙典を得て来たという穴はやはり岩で蓋がしてある。其穴は巌窟の少し東の山間....
法然行伝」より 著者:中里介山
ごいんむほんしんのう》(静恵)が御違例の時、医療の術を尽されたが、しるしが無い。大般若《だいはんにゃ》の転読、祈祷皆そのしるしなく既に危くおわしました時、上人を....
私本太平記」より 著者:吉川英治
ららかに何か吠えたけびながら、内陣を掻き荒らしたり、また大床のすみにすえてあった大般若の経唐櫃のまえに立ち、中の経文をつかみ出して、その底までをしらべていたが、....
私本太平記」より 著者:吉川英治
隊がおもである。ゆるやかな動きにすぎない。 その間の小半日。天王寺の金堂では、大般若経の転読がながれていた。この日、正成は先ごろの戦勝のお礼に、二頭の神馬と、....