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「大芝居〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

大芝居の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ばだらい》から愛宕《あたご》までで、団十郎の光秀はいつもの渋いところを抜きにして大芝居でした。愛宕の幕切れに三宝を踏み砕いて、網襦袢の肌脱ぎになって、刀をかつい....
深夜の市長」より 著者:海野十三
一体どうなるのであろう。するとあの夜、彼に会ってからこっち、僕は完全にあの怪人の大芝居を見てすっかり欺されていたことになる。そんな大芝居を僕ごとき人間のために、....
地球盗難」より 著者:海野十三
外におびき出し、その隙に乗じ、一と足お先に裏門の中に飛び込んだのであった。こんな大芝居でもうたなければ、まるで中世紀の城塞のような辻川博士邸内に忍び入ることはま....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
れがすこぶる悪魔的な冗談なんだ。考えれば考えるほど、慄然となってくる。第一、この大芝居を仕組んだ作者というのは、けっして犯人自身ではないのだ。つまりその筋書が、....
霊魂第十号の秘密」より 著者:海野十三
おさえられたが最後、えらいさわぎが起るにちがいなかった。ことに隆夫は、むずかしい大芝居を演《えん》じおおせなくてはならないのであった。それもやむを得ない。おそる....
爆薬の花籠」より 著者:海野十三
かくの大魚をにがすことになる。そこで、さっきから考えていたわけだが、ここで一つ、大芝居をうとうと思うんだが」 「大芝居?」 検事が大芝居などといいだしたので、....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
くもこの場の空気を感づき、自分が上官の首実検に使われているなと知って、一世一代の大芝居をうったのであった。 日本の一水兵の作戦は十分効を奏した。そしてリット少....
家なき子」より 著者:楠山正雄
うの取りちがえ、これが芝居のおかしいところなのだ」 『ジョリクール氏の家来』は大芝居というのではなかったから、二十分より長くは続かなかった。ヴィタリスはわたし....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
。大男ほどよろし、とある。手金十円、後払い五十円。地方巡業一ヶ月の予定。日本壮士大芝居。ハハア。政治芝居の悪役かなア。一助に似合いの口だ。行ってみねえ」 どこ....
演劇の様式――総論」より 著者:岸田国士
。 メロドラマ 元来、音楽を伴う演劇の意であるが、今日では、興味本位のどぎつい「大芝居」の意に用いられる。筋は波瀾万丈、人物は類型的、泣かせたり笑わせたりすれば....
役者の一生」より 著者:折口信夫
、そのために苦しまぎれに小さな芝居小屋に出ることになったわけだが、もうどうしても大芝居に根をおろさなければならない頃になっても、歌舞伎座に帰れず、浅草あたりにい....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
て置いて、大塚から点燈頃にテクテク荒川くんだりまで出掛け、水の中で命のやりとりの大芝居をして帰ったのが亥の刻過ぎたというから十時である。往返をマラソンでヘビーを....
ローマ法王と外交」より 著者:国枝史郎
ないところから推してこの断定はあたらない。けっきょく彼は大外交家であって、如斯の大芝居を打つことによって、物質界の王を倒すか精神界の王倒れるかを試験してみたもの....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
で、わたしは年相応に金のかからない芝居を見てあるくことを考え出した。 そのころ大芝居、即ち大劇場と認められていたのは、まず新富座を筆頭として、日本橋久松町の千....
新古細句銀座通」より 著者:岸田劉生
けている。私としてはコンクリートでいいからやはり、歌舞伎座は思い切って、江戸風の大芝居の形にしてもらい度かった。がそれはそれとして、どうも歌舞伎座の形は美しくな....