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「大蔵卿〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

大蔵卿の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
見える。大将この時分は何をしていたんだろうと、読めそうにないところを無理によむと大蔵卿《おおくらきょう》とある。なるほどえらいものだ、いくら逆か立ちしても大蔵卿....
大阪夏之陣」より 著者:菊池寛
て砲撃したから、翌五月八日、遂に秀頼淀君と共に自刃し、治長、速水守久、毛利勝永、大蔵卿等之に殉じた。因に、『土御門泰重卿記』に依れば京の御所では公卿衆が清凉殿の....
十二支考」より 著者:南方熊楠
出家して義朝の跡を弔いそうなところ、いわゆる三十後家は立たない勢《せい》か、一条大蔵卿長成に嫁して生んだ侍従良成てふがその異父兄義経と安否を共にすべく同行した事....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
は知っているものではありません、ただ、清盛の寵《ちょう》が衰えた後の常盤御前が、大蔵卿長成というお公卿《くげ》さんに縁づいたということだけは、物の本にもみんな書....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
の血をついでいる男だが、現今は勘定奉行をつとめていると聞いた。勘定奉行は重任だ、大蔵卿だからな。公卿《くげ》の大蔵卿は名前倒れの看板だが、傾きかけた幕府の大台所....
源氏物語」より 著者:紫式部
の美、これを永久に保存しておくことが不可能なのであろうかと惜しまれた。理髪の役は大蔵卿《おおくらきょう》である。美しい髪を短く切るのを惜しく思うふうであった。帝....
源氏物語」より 著者:紫式部
題としてはこの方に確かな後援者と見るべき伯父はなく、わずかに女御と腹違いの兄弟が大蔵卿、修理|大夫などでいるだけであったから、格別世間から重んぜられてもいず地位....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
に対しては合理でありテュルゴーに対しては不合理である(訳者注 前者はルイ十五世の大蔵卿にして不正政略を行ないし人、後者はルイ十六世の大蔵大臣にして大改革を施さん....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
の留守宅は隈なく捜査されたが、怪しいものはなにひとつ出てこなかった。やがて博士は大蔵卿、ロバアト・セシルおよびエセックス伯の手で訊問されたが、陳述のいっさいは条....
無月物語」より 著者:久生十蘭
名《いみな》で知られている藤原ノ忠文《ただぶみ》の四代の孫で、弁官、内蔵頭を経て大蔵卿に任ぜられ、安元二年、従三位に進んで中納言になった。比叡の権僧正《ごんのそ....
随筆 新平家」より 著者:吉川英治
何もないからである。 常磐も再嫁以後のことは、全く分かっていない。再縁先の一条大蔵卿成長(参議忠能の子)という男も、そのこと以外には、ほとんど史書に名を見ない....