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大蔵省
「大蔵省〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大蔵省の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「新生」より 著者:島崎藤村
ことを聞いた。台湾地方の熱い日に焼けて来た流浪者を前に置いて、岸本はまだこの人が
大蔵省の官吏であった頃の立派な威厳のあった風采《ふうさい》を思出すことが出来る。....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
に心配半歳、漸く芽出度解決して、ぐったりと疲労を覚えた。 ◯原稿料は封鎖支払だと
大蔵省は決めた。そして各社は封鎖小切手ばかりをよこす。まことに張合のないことであ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
の空気を呼吸することも早かった。年若な訓導として東京の小学校に教えたこともあり、
大蔵省の収税吏として官員生活を送ったこともあり、政治に興味を持って改進党に加盟し....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
いたが、となりの一軒は明いていた。 ふさがっている方の借家人は矢田友之助という
大蔵省の官吏であった。そのころは官吏とはいわない、官員といっていたのである。矢田....
「時 処 人」より 著者:岸田国士
つ、飲んだ。 この時期は、フランスの飲食品販売業者の黄金時代であつた。 フランス
大蔵省が今朝払い出した償金の額より多くの金を、彼等連合軍の兵士たちは、フランス商....
「演劇への入口」より 著者:岸田国士
ぼしい公演を選んで入場料の一部負担を実行しているのは注目に値する。 日本では、
大蔵省が反対するというだけの理由で、研究的な、あるいは、報酬を当てにしない試演程....
「有喜世新聞の話」より 著者:岡本綺堂
いたが、となりの一軒は明いていた。 ふさがっている方の借家人は矢田友之助という
大蔵省の官吏であった。そのころは官吏とはいわない、官員といっていたのである。矢田....
「“能筆ジム”」より 著者:坂口安吾
ものだ。彼は特にそのニセ札の肖像にいたっては、すばらしいものであった。また彼は、
大蔵省印を描くについては細心の注意を払った。これがまずく描かれるとニセ札は直ぐ見....
「増上寺物語」より 著者:佐藤垢石
工賃だけでも、いまの専門家に積算は困難であるという。この工費を予算に出して現在の
大蔵省に示したなら、恐らくあっと驚くであろうと観測される。さき頃、二代廟の奥院の....
「ドーヴィル物語」より 著者:岡本かの子
廻りを見廻して小さい声になり ――そろそろ歩き乍ら話しましょう…………フランスの
大蔵省が秘密にして居る賭博場からの揚り高の大体の見当がついたわ。もっとも数字は百....
「荒蕪地」より 著者:犬田卯
耕土の流亡を免れない場所)それが実は官有地であって、『荒蕪地』という名目のもとに
大蔵省の所管に属していたとかで、そしてそれだけなら何も問題はなかったのであるが、....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
が、下町娘。父親は、相場、鉱山などに引かかって、大分不景気だったようですが、もと
大蔵省辺に、いい処を勤めた、退職のお役人で、お嬢さん育ちだから、品がよくちょっと....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
めるところもある。ほとんどチベットにありとあらゆる産物及び外国から入来る物品で、
大蔵省へ納まらないものはない。
ここに一つ可笑い事がある。
大蔵省でマルを量る衡....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
が、ついに審議引延しのタネが切れてしまった。ところへ田中織之進君が『国税庁設置の
大蔵省設置法一部改正案の提案理由の中に“最高司令官の要求にもとづき……”とあるの....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
しい。 その頃ちょうど上京中であった星野直樹氏(私は未だ面識が無かった)から、
大蔵省の局長達が日本財政の実情につき私に説明したい希望だと伝えられたが、私はその....