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「大薩摩〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

大薩摩の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
妖術」より 著者:泉鏡花
ばたと通るのもある。傘を拡げて大きく肩にかけたのが、伊達に行届いた姿見よがしに、大薩摩で押して行くと、すぼめて、軽く手に提げたのは、しょんぼり濡れたも好いものを....
唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
らが擽ってえ、といった陽気でいながら、槍、穂高、大天井、やけに焼ヶ嶽などという、大薩摩でもの凄いのが、雲の上に重って、天に、大波を立てている、……裏の峰が、たち....
政談十二社」より 著者:泉鏡花
談が出来るようになった、実に希代な予言者だと、その山の形容などというものはまるで大薩摩のように書きました。 その鼻があの爺なんでございましてね。 はい、いえ....
助五郎余罪」より 著者:牧逸馬
た》で?」 「誰でもええやな」 助五郎は空を仰いで笑った。が、直ぐ、 「家元、大薩摩紛《おおさつままげ》えのあの調子で、一体何処が引っ切れたのか、そいつがあっ....
わが寄席青春録」より 著者:正岡容
協会大幹部の弾劾《だんがい》演説、あるいは憤りあるいは叫び、怖しくもまた物凄しと大薩摩の文句をそのままのすさまじさを顕現した。あれが大正十四年、私の二十二の秋だ....
妾宅」より 著者:永井荷風
附《ふしづけ》を拾出す果敢い楽しさのためである。同時に擬古派の歌舞伎座において、大薩摩《おおざつま》を聞く事を喜ぶのは、古きものの中にも知らず知らず浸み込んだ新....
好日」より 著者:三好十郎
……そら、お袖さんが鞍馬山をやり出した。(なるほど、上手奥で鞍馬山の最初の部分の大薩摩が、殆んど三味線の糸が切れんばかりの烈しさで鳴り出している)……(三好、無....
古い暦」より 著者:長谷川時雨
宇治十帖の中の浮舟のことを書いてゆくと、それに目を通してくださりながら、二幕目に大薩摩《おおざつま》があって、浮舟の君と匂う宮のすだまとの振事《ふりごと》じみた....