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大虚
「大虚〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大虚の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
。この地球上のナポレオンはマレンゴオの戦に大勝を博した。が、茫々《ぼうぼう》たる
大虚に浮んだ他の地球上のナポレオンは同じマレンゴオの戦に大敗を蒙《こうむ》ってい....
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
ばさ》五百里なるを一時に搏《はばたき》して、漲《みな》ぎる雲を下界に披《ひら》く
大虚の真中《まんなか》に、朗《ほがらか》に浮き出す万古《ばんこ》の雪は、末広にな....
「槍ヶ岳第三回登山」より 著者:小島烏水
抱きついて、眼下に黒く石のように団欒している一行の人たちを、瞰下しながら、無限の
大虚からの圧迫を、犇々と胸に受けた。 絶壁の下なる大深谷からは、霧がすさまじい....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
。
……眼の前の空間を凝視して、ここまで考えて来た私の、大きく見開いた眼の底の
大虚空に、あの死後五十日目の黛夫人の冷笑のまぼろしが、又もアリアリと現われて来た....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
る。彼は念仏によって成仏することを信じて安住したのである。彼が「善悪の字知り顔に
大虚言の貌なり」と言ったのは、何々するは善、何々するは悪というように概念的に区別....
「『井伏鱒二選集』後記」より 著者:太宰治
とく速かに落下し来り直ちに男女を打ちひしぎ候。小なるものは天空たかく舞いあがり、
大虚を二三日とびさまよひ候。」 私はそれを一字一字清書しながら、天才を実感して....
「学生と先哲」より 著者:倉田百三
を好んだ。 「予はかつしろしめされて候がごとく、幼少の時より学文に心をかけし上、
大虚空蔵菩薩の御宝前に願を立て、日本第一の智者となし給へ。十二の歳より此の願を立....