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大蝙蝠
「大蝙蝠〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大蝙蝠の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「高野聖」より 著者:泉鏡花
》があるとみえる。ひらひらと、こちらからもひらひらと、ものの鳥ほどはあろうという
大蝙蝠《おおこうもり》が目を遮《さえぎ》った。
(あれ、いけないよ、お客様がある....
「南島譚」より 著者:中島敦
ら何迄此の男が一人で働く。陽が西の海に入って、麺麭《パン》の大樹の梢《こずえ》に
大蝙蝠《おおこうもり》が飛び廻る頃になって、漸《ようや》く此の男は、犬猫にあてが....
「竇氏」より 著者:田中貢太郎
まけたような雲がひろがって、それを地にして真黒な龍のような、また見ようによっては
大蝙蝠のような雲がその中に飛び立つように動いていた。そのころの日和癖になっている....
「天守物語」より 著者:泉鏡花
した。 図書 御天守の三階中壇まで戻りますと、鳶ばかり大さの、野衾かと存じます、
大蝙蝠の黒い翼に、燈を煽ぎ消されまして、いかにとも、進退度を失いましたにより、灯....
「湯女の魂」より 著者:泉鏡花
した。体がぶるぶるッと顫えたと見るが早いか、掻消すごとく裸身の女は消えて、一羽の
大蝙蝠となりましてございまする。 例のごとくふわふわと両三度土間の隅々を縫いま....
「狼疾記」より 著者:中島敦
けた・侘びしい感動を。 三 静かな博物標本室の中。アリゲエタアや
大蝙蝠《おおこうもり》の剥製だの、かものはしの模型だのの間で三造は独り本を読んで....
「南島譚」より 著者:中島敦
々魔除や祭祀用器具の類を彼に作らせた。小神祠《ウロガン》や舟型霊代《カエップ》や
大蝙蝠《オリック》や猥褻《わいせつ》なディルンガイ像などの模型を。模型ばかりでな....
「昭和遊撃隊」より 著者:平田晋策
「まあ、気味がわるいわ。……」 ※代さんがふるえるのも無理はない。黒色の翼は
大蝙蝠《おおこうもり》の羽のようだ。機首には大きな二つの眼がギラギラ光っている。....