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「大衆性〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

大衆性の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
俳諧瑣談」より 著者:寺田寅彦
味のない人でも映画はおもしろがるのである。 それだのに現代において俳句のほうに大衆性があって、連句のほうは至って影が薄いのはどういうわけであろう。 俳句の享....
思想と風俗」より 著者:戸坂潤
結論はないのである。処が、社会生活百般の事象に就いての考察が、或る本当の意味での大衆性をもたねばならぬならば、風俗の考察こそは、最も大事な理論上の設題の一つでな....
物売りの声」より 著者:寺田寅彦
たいどんなものだか、味わったことはもちろん見たこともなかった。そのころもうすでに大衆性を失ってしまって、ただわずかに過去の惰性のなごりをとどめていたのではないか....
科学論」より 著者:戸坂潤
される。真理。 * 模写説(実践的な唯物論の)は真理に関する一等優れたそして一等大衆性を有った理論だと私は推断する。真理の種類はとに角として(例えばライプニツに....
技術の哲学」より 著者:戸坂潤
がて次第に、他の社会層の上に移行して行くのは自然である。現代の本当の大衆は、その大衆性によって、本能的・技術的・直接さを持っているのだが、知能もここまで持ち込ま....
イデオロギーの論理学」より 著者:戸坂潤
乃至「無意識的虚偽」へ、科学階級性の問題は「科学の歴史的社会的制約」及び「科学の大衆性」へ、夫々帰着することが出来るであろう。敢えて譬えるならば、それは一切の民....
イデオロギー概論」より 著者:戸坂潤
的に到着するだろうと考えられる。 * 拙著『イデオロギーの論理学』の内の「科学の大衆性」【本巻所収】の項を参照。人々はジャーナリズムを問題にしつつ往々大衆の概念....
現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
な部分だけを指し示したのであったからだが、とに角そこでは文化が相当厳正な意味での大衆性を有っていたことは争われぬ。文化が社会的リアリティーを有っていたのだ。処で....
思想としての文学」より 著者:戸坂潤
て理解しにくい誤謬も、プロレタリア大衆は逸早く感づくことが出来る場合が多い。より大衆性を持つべき文学に於ては、ましてそうなのだ。 尤もここで一般読者とか大衆と....
世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
のメンバーに於ても影響下にある勤労大衆から云っても決して大きくなく、まだ比較的に大衆性を有っていないこの団体が、最も広範な人民大衆の政治的結成であるべき人民戦線....
現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
ところが、愛国運動はこのいわゆる右翼小児病を批判することによって従来の苟めの大衆性をさえ清算することになるのだが、しかしそれによって初めて、自分達の統一を期....
娯楽論」より 著者:戸坂潤
娯楽の範疇に這入ることが出来るのである。どういう限度かと云うと、結局或る意味での大衆性乃至民衆性を有つ場合であると見ていいようだ。と云うのは、娯楽は労働に対立す....
最近日本の科学論」より 著者:戸坂潤
の階級性などという問題は、頭から、科学を誣いるものでしかないと考えられた。科学の大衆性と云っても、科学の啓蒙活動と聞いても、丁度日本の議会に婦選案を上提するよう....
哲学の現代的意義」より 著者:戸坂潤
マである。――文学は面白くならねばならぬといわれた。そのためには大衆小説に因んだ大衆性を獲得すべきだという種類の説も行なわれた(純粋にして通俗なる純粋小説の論)....
書を愛して書を持たず」より 著者:小川未明
し難いのであります。何人も知るごとく、必ずしもよく売れる本がいゝとはいわれない。大衆性を有するものだけが、いつの時代でもよく売れるということは明かであります。 ....