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大詔
「大詔〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大詔の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二月八日」より 著者:太宰治
お隣りのラジオに耳をすました。マレー半島に奇襲上陸、香港《ホンコン》攻撃、宣戦の
大詔《たいしょう》、園子を抱きながら、涙が出て困った。家へ入って、お仕事最中の主....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
裡《り》に凱歌を奏し国民の歓喜何ものか之《これ》に若《し》かん曩《さき》に宣戦の
大詔煥発《たいしょうかんぱつ》せらるるや義勇公に奉じたる将士は久しく万里の異境に....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
らぬと決められた。これで腰が落ちつくことであろう。 五月八日 ◯第四十一回目の
大詔奉戴日。主婦之友の安居氏来宅中に警戒警報が出て、十一時半空襲警報となる。B2....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
この諸論派がいかなる関係をもって立ちしやを一言すべし。立憲政体設立の期を定めたる
大詔の下りし年すなわち明治十四年より、条約改正論の騒がしかりし明治二十年に至るま....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
保の湾頭には「今度この節国のため、遠く離れて出でて行く」の離歌に腸を断ち、宣戦の
大詔に腕を扼り、威海衛の砲撃に初めて火の洗礼を授けられ、心をおどろかし目を驚かす....
「灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
ピンを真赤にぬり、南洋の小さい島まで地図の上に日章旗を記入することを命ぜられた。
大詔奉戴日という記念日が毎月一回あり、その日は長い勅語を低頭してうかがった。入試....
「わが戦争に対処せる工夫の数々」より 著者:坂口安吾
愉しい。 私が新潟にゐる期間、もう秋になつてから、檀一雄がやつてきた。ちやうど
大詔奉戴日といふ禁酒の日だから仕方がない、こゝならいつでも酒があるといふ親類の病....
「だいこん」より 著者:久生十蘭
いるようだったが、朝の四時ごろN新聞のTさんが電話で、昨夜、十一時に軍部へ終戦の
大詔が出たので陸軍省と参謀本部の少壮将校が非常に激昂し、上野の山では警備隊が降伏....
「長崎の鐘」より 著者:永井隆
て大本営に於ては天皇陛下が終戦の聖断を下し給うたのでございます。八月十五日終戦の
大詔が発せられ、世界あまねく平和の日を迎えたのでありますが、この日は聖母の被昇天....
「蝸牛の角」より 著者:和辻哲郎
を先にして、天下万民に各々そのこころざしを遂げしむる努力を閑却するごときものは、
大詔に違背せる非国民である。しかもこの徒が政治を行なうとすれば、「君側に奸あり」....