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「大車輪〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

大車輪の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
へ息せききりながら駕籠を走りつけてきたものは伝六でした。その伝六がまたすばらしい大車輪で、黒門町のほうばかりではなく、前々夜襲われた小日向《こひなた》台町と厩河....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ともわかり、あいつらの計画もいっさいがっさいねたがあがっちまったから、それからの大車輪っちゃなかったよ。あとの五人をてっとり早くおびき出して、ひと網にくくしあげ....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
をつくりながら、気どり気どり出ていったようでしたが、矢玉のように駆け帰ってくると大車輪でした。 「辰ッ、何をまごまごしてるんだッ。貧乏ったらしい! 枝豆なんかを....
青春の逆説」より 著者:織田作之助
は着込んでいたらしいが、さて社で記事を書くときは褌一つだったんだ。まあ、それほど大車輪で目覚しかったんです。ところが、当時社長の女秘書がいたんだ。これがまた頗る....
耽溺」より 著者:岩野泡鳴
りなしでうまく納まったという報告に接したが、質物の取り返しにはここしばらく原稿を大車輪になって働かなければならない。 僕は自分の腕をさすって見たが、何だか自分....
恐怖の口笛」より 著者:海野十三
新聞記者たちは早くもこれが近頃珍らしい大々事件だということを見破ったものらしい。大車輪で活動を続けている大江山課長は五分間だけの会見という条件でもって、新聞記者....
トカトントン」より 著者:太宰治
えの騒ぎも、きょうでおしまいという日に、私はやはり薄暗いうちから起きて局の掃除を大車輪でやって、全部きちんとすましてから私の受持の窓口のところに腰かけて、ちょう....
火星探険」より 著者:海野十三
若い男女もあれば、老人もすくなくない。 箱の中では張が傷のいたみをこらえつつ、大車輪でもってすごい声を出しつづけた。 「牛頭大仙人さま。この間から見えなくなっ....
地獄の使者」より 著者:海野十三
帆村はいちいち肯きながら終りまで傾聴していた。 「いや警部さん。あなたがたが常に大車輪になって活動することを要求せられている現状を、まことにお気の毒に思います。....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
すからね」 リット少将は、嚇したりすかしたりして、ハバノフ氏を口説きおとすのに大車輪の態だった。老獪とは、こういうところをいうのだろう。 しかしハバノフ氏は....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
仕事の都合上絶対に無理なので、幸《さいわい》御様子も落付いているし、それまで私は大車輪に働いて出かけます。どの位あちらにいるか、それは御様子を見なければ申せず、....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
の娘さんは私を先生と手紙へかくひとですから、そこの部屋へは泊れないの。その頃まで大車輪でね、そして二日ほど息ぬきして、そして、又はじめます。私多賀ちゃんとあっち....
貞操問答」より 著者:菊池寛
れず、予備の小椅子まで持ち出す盛況であった。 手伝いに来ただけの美和子が、一番大車輪で、お客の註文など、一つも間違えず、 「お新規さんよ。キング・ジョージが二....
絶景万国博覧会」より 著者:小栗虫太郎
やがて正午が廻って四時が来、愈々大観覧車の閉場時になると、さしも中空を塞いでいる大車輪にも、見事お筆の所望が入れられたのであろう。ぴったりと紅の指針を宙に突っ立....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
の結果、砒石《ひせき》か鳳凰角を盛られたものだということがわかったので南番所係で大車輪に探索していたが、今日にいたるまで原因も下手人もようとして当りがつかず、あ....