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「大道具〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

大道具の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
生きている腸」より 著者:海野十三
あつめてきた。 そのうちに彼は、あつめてきた道具の真ん中に立って、まるで芝居の大道具方のように実験用器の組立てにかかった。 見る見るガラスと金具と液体との建....
婦系図」より 著者:泉鏡花
人だかりの混々揉むのを、通り過ぎ状に見て進む。 と錦帯橋の月の景色を、長谷川が大道具で見せたように、ずらりと繋って停留していた幾つとない電車は、大通りを廻り舞....
演技指導論草案」より 著者:伊丹万作
ろん大略でよろしい。) 一、右の三項の間、演出助手、カメラマン、照明部、録音部、大道具、小道具、移動車の係などそのときの仕事に関係あるものは残らず手を休め、静粛....
海底都市」より 著者:海野十三
中にはりっぱな実験装置が出来上がった。 平《たい》らな劇の舞台の上に、とつぜん大道具が組立てられ、大実験室の舞台装置が出来上ったようなものであった。その派手《....
二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
徹底的に空爆と殲滅とをうけつつあるところが演ぜられている。硝煙をふんだんに使い、大道具は、本当にその一部を、舞台のうえで燃やすという派手な演出法により、観客を文....
後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
から圓橘となりましたのが明治二年の五月でございます。まだ其の頃は圓朝師も芝居掛り大道具というので、所謂落語と申しましては一夜限り或は二日続きぐらいのもの、其の内....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
の鍵をしめるだけでタクサンさね。盗られるものは何もありやしませんや」 新十郎は大道具の材木がつんであるところへきて、その片隅に五ツ六ツならんでいる古ぼけた大行....
心霊殺人事件」より 著者:坂口安吾
、日本一と名の高い吉田八十松という術師を大和の国からよぶことになった。心霊術には大道具が必要であるから、それをはるばる大和から運ばせて、滞在費謝礼等二万ナニガシ....
貞操問答」より 著者:菊池寛
担して売ることになっていたが、いざとなると、思った三分の一も売れず毎日の小屋代、大道具代、衣裳代、弁当代、かつら代などの調達に、初日早々から、四苦八苦の有様だっ....
演劇の様式――総論」より 著者:岸田国士
を施すことによつて、物語の行われる一定の場所を示すことになり、この装置は、背景、大道具、小道具、照明、とに分れる。そして、この舞台は特定の建物(劇場)のうちに設....
剣侠」より 著者:国枝史郎
「源女さんのお部屋は一番奥で」 「そうかい」と浪之助は歩いて行った。 書割だの大道具だのが積み重ねてある、黴臭い薄暗い舞台裏を通り、並んでいる部屋々々の暖簾の....
京鹿子娘道成寺」より 著者:酒井嘉七
の天井に、つり上げられた、造りものの鐘を見上げていたのでございますが、やがては、大道具の一人が、静かに、舞台の上に降ろし、二三人の手で、内部の検証が初まったので....
ばけものばなし」より 著者:岸田劉生
うほどの意)になって行った。明治になって一層その傾向が強くなった。この事は芝居の大道具背景小道具等の変せんを見れば一目瞭然とするはずである。芝居にしても、荒唐無....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
てゆく途中、浅間の噴火に出逢うという筋で、二幕目に噴火の現場をみせていたが、その大道具大仕掛けも開場前の評判ほどには目ざましいものでなかった。それよりも私のここ....
明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
月、市村座にて「蔦模様血染御書」を初演。左団次の大川友右衛門好評にて、火がかりの大道具が観客を驚かせり。 ○歌舞伎座新築落成して、十一月二十一日より開場。狂言は....