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「大道商人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

大道商人の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
江戸か東京か」より 著者:淡島寒月
、落語家やこの種の芸人が食うに困り、また士族などが商売を初める者が多く、皆々まず大道商人となって、馬喰町四丁内にギッシリと露店の道具屋が出ました。今考えると立派....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
工事で広小路はふだんよりもさびれていたが、それでも食物屋《くいものや》のほかに、大道商人《だいどうあきんど》や大道易者の店も相当にならんでいた。易者は筮竹《ぜい....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
手にいろいろの飴細工を売る。この飴細工と※粉細工とが江戸時代の形見といったような大道商人であったが、キャラメルやドロップをしゃぶる現代の子ども達からだんだんに見....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ら、あるいは河豚太鼓なども売っているかも知れない。自分が売らなくとも、それを売る大道商人などと懇意にしているかも知れない。そんなことを考えながら、半七は三河町の....
天主閣の音」より 著者:国枝史郎
桜は満開で、花見の人で賑わっていた。赤前垂の茶屋女が、通りかけの人を呼んでいた。大道商人は屋台店をひらき、能弁に功能を述べていた。若い女達の花|簪、若い男達の道....
街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
売り物の価格が向上した事と、そのねらっている客筋が違うことである。 毛皮売りは大道商人の中でも一番|高価《たか》いものを売るのだそうだが、まだこのほかにも一円....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
は、結局その欠損を他の客へ肩代りさせているものである。 かくの如き営業振りは、大道商人と何ら選ぶところがないのである。 百貨店がこの有様であるから、多くの小....
見えざる人」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
次第に灰色に、そして陰惨になるつつあった。しかしアンガスは、言葉をつくして、その大道商人をその場所に釘づけにさせようとつとめた。 「まア店の栗でも食って温まって....
日和下駄」より 著者:永井荷風
《ゆうゆう》自適の生活を営《いとな》む方法は尠《すくな》くはあるまい。同じ露店の大道商人となるとも自分は髭を生し洋服を着て演舌口調に医学の説明でいかさまの薬を売....
丹下左膳」より 著者:林不忘
道づれ世は情けって言いまさあ。ひとついかがで、御相談いたしやしょう」 と与吉、大道商人が客をつかまえたように小腰をかがめて手をもんだ。 「相談……とは、なんじ....
一九二七年八月より」より 著者:宮本百合子
」 「いいえ! 駄目駄目」 リンゴを二つ持って、カーチーフをかぶった若い女が、大道商人とかけ合って居る。 女乞食が、外国人の女の傍について、 「御慈悲深いお....
モスクワ印象記」より 著者:宮本百合子
ばの壁に、婆さんと片脚ない男が日向ぼっこしている。よごれた歩道に沿って、ずらりと大道商人が肩と肩と並べている。新聞雑誌の売店《キオスク》、煙草屋、靴紐と靴クリー....