大道易者[語句情報] » 大道易者

「大道易者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

大道易者の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
、ひょいと向うを見ると、はしなくも目にうつったのは、「易断」と丸提灯に染めぬいた大道易者のささやかな屋台です。――退屈男は、にやりとやると、のっそり近づいて、千....
虞美人草」より 著者:夏目漱石
結婚問題を壊すんだなと思いながら平気に眺めている。浅井君の結婚問題に関する意見は大道易者のごとく容易である。女の未来や生涯《しょうがい》の幸福についてはあまり同....
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
を聞いて、あまり思い掛けないものだから、眼を丸くして、返答もせず、鈴木君の顔を、大道易者《だいどうえきしゃ》のように眤《じっ》と見つめている。鈴木君はこいつ、こ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
れていたが、それでも食物屋《くいものや》のほかに、大道商人《だいどうあきんど》や大道易者の店も相当にならんでいた。易者は筮竹《ぜいちく》を襟にさし、手に天眼鏡を....
山羊髯編輯長」より 著者:夢野久作
ッピリと生やしている。それが灰色の郡山の羽織袴に、白|足袋に竹の雪隠草履という、大道易者ソックリの扮装で、吾輩の直ぐ背後に突立っていたんだからギョッとさせられた....
暗黒公使」より 著者:夢野久作
には解りかねます」 とか何とか云って逃げてしまう。そうして大神宮のお札売りか、大道易者にでも捕まったように、表面では尊敬して、内心では大いに軽蔑した表情をする....
北国の人」より 著者:水野葉舟
のを、荻原が送ると言うので、江戸川までくると、夜更けて、花の陰に店を出している、大道易者がいたのを、冷やかす気で、見て貰うと、易者は何と思ったのか、荻原の顔を見....
終戦前後」より 著者:織田作之助
終戦前後 織田作之助 小は大道易者から大はイエスキリストに到るまで予言者の数はまことに多いが、稀代の予言狂....
雪の夜」より 著者:織田作之助
それでも、売って、その金を医者への借金払いに使い、学生専門の下宿へ移って、坂田は大道易者になった。かねがね八卦には趣味をもっていたが、まさか本業にしようとは思い....
日本橋附近」より 著者:田山花袋
ったものだが、そこに露店だの小興行の肆だのがにぎやかに並んでいて、時には砂書きや大道易者が大勢そこに群集をあつめていたことを思い浮べた。またその橋をわたった向う....