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大隠
「大隠〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大隠の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「黄村先生言行録」より 著者:太宰治
女に惚《ほ》れた事もある。けれどもみんな失敗、まあ隠者、そう思っていただきたい。
大隠《たいいん》は朝市《ちょうし》に隠る、と。」先生は少し酔って来たようである。....
「臨時急行列車の紛失」より 著者:新青年編輯局
ていたのだ。そうなれば、何かにつけて便利だろうと考えたから――例えばもし、我々の
大隠謀が失敗に帰した場合彼等両名を射殺した上、書類を奪い取るのが彼の役になってい....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
虎之介は翌日早朝、例の如くに竹の包皮をぶらさげて氷川の海舟を訪問していた。この
大隠居はいつも在宅してくれるから、こういう時には都合がよい。 海舟は日本近代航....
「生死卍巴」より 著者:国枝史郎
玉が、焔のような深紅に輝いていた。紅玉などであろうかもしれない。 (相手が松平の
大隠居とあっては、俺に勝ち目があるはずがない。のみならず俺の探している物を、碩寿....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
くなると、あたかも可紋床は、かねて山の井に縁故があった。 先の義庵先生は、市に
大隠を極めて浜町に住ったので、若い奴等などと言って紋床へ割込んで、夕方から集る職....
「妾宅」より 著者:永井荷風
るためには、人知れずそれをぬぎ捨てべき楽屋《がくや》を必要としたのである。昔より
大隠《たいいん》のかくれる町中《まちなか》の裏通り、堀割に沿う日かげの妾宅は即ち....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
」 「名だけは聞いておる」 「その道統をうけ、中条流の一流をひらかれた無慾無私の
大隠、鐘巻自斎といわるる人は、私の恩師でござる」 男は、そう聞いても、かくべつ....