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大頭
「大頭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大頭の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
羽をもった赤蜻蛉も、反抗心に燃えている螳螂も、どっかりと横に寝そべったあの青瓜の
大頭の前に出ては、何となく気圧されがちに見えるのもおもしろいと思った。 夜半亭....
「今昔ばなし抱合兵団」より 著者:海野十三
ういって私は、前の卓子に噛りつく真似をしてみせた。 すると博士は、人並はずれた
大頭を左右にふりながら、 「はてさて困った男だ。まるで蒋介石みたいに攻勢的同情を....
「後光殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
が、再び屍体を見下ろして頭顱に巻尺を当てた。 「熊城君、帽子の寸法で八|吋に近い
大頭だよ。六五糎もあるのだ。無論手近の役には立たんけれども、兎角数字と云うやつは....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
。僕等は七人だけ一緒になって毎日あれをやっている。堺がまさに半白ならんとするその
大頭をふり立てて、先頭になって、一二、一二と歩調をとって行くさまは、それやずいぶ....
「無人島に生きる十六人」より 著者:須川邦彦
で、どの鯨船でも追いかける鯨だ。銛をうちこまれると、おこってあばれる。あのかたい
大頭で、ちょっとつかれても、尾で、ちょっとはたかれても、ボートは粉みじんだ。どう....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
と同じようなトンマに見えて自分がイヤになるのが通例ですが、海舟という明治きっての
大頭脳が失敗するのですから、この捕物帖の読者は推理が狂っても、オレもマンザラでな....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
、サチコの美しさにも目をうばわれたが、福助の三次郎にも一驚した。 小人の身体に
大頭をのッけたこの畸形児の目玉の鋭さはどうだろう。これは悪魔の目色だ。なんて深い....
「明治開化 安吾捕物帖」より 著者:坂口安吾
と同じようなトンマに見えて自分がイヤになるのが通例ですが、海舟という明治きっての
大頭脳が失敗するのですから、この捕物帖の読者は推理が狂っても、オレもマンザラでな....
「柳営秘録かつえ蔵」より 著者:国枝史郎
下屋敷、ベッタリその辺りに並んでいた。尾張殿、肥後殿、仙台殿、一ッ橋殿、脇坂殿、
大頭ばかりが並んでいた。その裏門が海に向いた、わけても宏壮な一宇の屋敷の外廻りの....
「或る部落の五つの話」より 著者:佐左木俊郎
に判然と書いてあるんだね。俺は、頭の上が禿げて見えねえから、禿頭かと思って。――
大頭なのに、小頭と言うのも……」 「平三氏! そんなことを言うとおめえこそ笑われ....
「アッタレーア・プリンケプス」より 著者:ガールシンフセヴォロド・ミハイロヴィチ
まあ見ていましょうよ。お前さんのうぬぼれがいい加減でやまるように、その憎たらしい
大頭のちょん切られるところを、ゆっくり拝見するとしましょうよ。本当に高慢ちきな女....
「審判」より 著者:カフカフランツ
とするものらしかった。Kは相手に手で断わりの合図をしたのだったが、このブロンドの
大頭の男は物わかりがわるいので、その合図を間違って取り、便箋を振りながら危なかし....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
メフィストフェレス
わたしは歩く途中で聞きましたが、
お気の毒な殿様が
大頭痛の様子です。
御承知のあの人です。御一しょに機嫌を取って、
虚偽の富を手に....
「エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
くの如きの状態で、江戸の弾左衛門を除いては、徳川時代に於いてエタ全体の仰視すべき
大頭とも云うべきものがなかったが故に、弾左衛門の法が自然にエタ非人の法の如くに心....
「新古細句銀座通」より 著者:岸田劉生
えている。ゑり治は、ゑりえんと共に私の姉などのよく親しんだ店の一つで東都の半襟の
大頭の一つである。長寿庵というそば屋も古い。一体この地代なり店員なりの高い銀座通....