大髻[語句情報] »
大髻
「大髻〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大髻の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「丹下左膳」より 著者:林不忘
ゃく》、人を人とも思わない丹波も、ア、ア、アと言ったきり、咽喉がひきつりました。
大髻《おおたぶさ》の乱れ髪が、蒼白い額部《ひたい》に深い影を作り、ゲッソリ痩せた....
「斬られたさに」より 著者:夢野久作
の前後に二人の鬚武者が立ちはだかっていた。二人とも笠は持たず、浪人らしい古紋付に
大髻の裁付袴である。無反りの革柄を押えている横肥りの方が笑ったらしい。 「ハッハ....
「敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
る事かと思いましたが、つか/\/\と出て来て和尚の前へ両手を突きます。……見ると
大髻の若衆頭、着物は木綿物では有りまするが、生れ付いての器量|好しで、芝居でする....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
関に、枯れ木のような、恐ろしく痩せて背の高い浪人姿が立っている。
赤茶けた髪を
大髻《おおたぶさ》に取り上げて、左眼はうつろにくぼみ、残りの、皮肉に笑っている細....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
隻眼隻腕の剣怪、丹下左膳。
箒《ほうき》のような赭茶《あかちゃ》けた毛を、
大髻《おおたぶさ》にとりあげ、右眼はうつろにくぼみ、残りの左の眼は、ほそく皮肉に....
「犬神娘」より 著者:国枝史郎
い知ったか!」 「だから拙者申したのじゃ」と、右門様の笑い声に引きつづき、総髪の
大髻に髪を結い、黒の紋附きに白縞袴を穿いた、わたしの見知らないお侍様が凛々しい重....
「赤格子九郎右衛門」より 著者:国枝史郎
ある。蜀紅錦の陣羽織に黄金造りの太刀を佩き、手には軍扇、足には野袴、頭髪は総髪の
大髻、武者|草鞋をしっかと踏み締めて、船首に立った其姿! 今から追想っても凛々し....
「銅銭会事変」より 著者:国枝史郎
方から、一つの人影が近付いて来た。月光が肩にこぼれていた。浪士風の大男であった。
大髻に黒紋付き、袴無しの着流しであった。しずしずこっちへ近寄って来た。例の家の前....
「戯作者」より 著者:国枝史郎
かまうものか通しっちめえ」 女房が引っ込むと引き違いに一人の武士が入って来た。
大髻に黒紋付、年恰好は二十五六、筋肉逞しく大兵肥満、威圧するような風采である。小....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
ま酒宴は真っ盛りであった。 秋山要介の左側には、金子市之丞が坐っていた。総髪の
大髻、紋付きの衣裳に白袴、色白の好男子であった。その二人を取り巻いて、ガヤガヤワ....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
五六寸もあろうか、肉付は逞しくあったけれど贅肉なしに引きしまっている。髪は総髪の
大髻で、髻の紐は濃紫であった。黒の紋付に同じ羽織、白博多の帯をしめ、無反に近い長....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
りを中仕切のある板の間へべつべつに控えさせてある。 桜場清六のほうは、赭ら顔の
大髻《おおたぶさ》。眼尻が吊しあがって、いかにも険相な面構えなのに、黒木屋五造は....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
」 見ますとね、下の店前に、八角の大火鉢を、ぐるりと人間の巌のごとく取巻いて、
大髻の相撲連中九人ばかり、峰を聳て、谷を展いて、湯呑で煽り、片口、丼、谷川の流れ....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
えます。年齢三十五六にして色白く、鼻筋通り、口元の締った眉毛の濃い、青髭の生えた
大髻で、二十日も剃らない月代頭でございます。漸く起上って膝に付いた泥を払い、大小....