大鹿[語句情報] »
大鹿
「大鹿〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大鹿の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
城主の眠りはさめなかった。 自然の美しさには変りなかった。遥かの山の中腹を、
大鹿の列が走って行った。 百舌鳥が声を納める頃となった。永い春の日も暮れ逼って....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
突当ると、彼の忿懣はその極に達した。 「青き猟師よ。汝の如き未熟の腕にて余の如き
大鹿がどうして打とめ得られようぞ。万一打留め得られたら、余は汝に金十万円を与えよ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
、春山行夫、丹羽文雄、本多顕彰、徳永直、徳田一穂、岡田三郎、尾崎一雄、尾崎士郎、
大鹿卓、和田伝、上泉秀信、田辺茂一、楢崎勤、室生犀星、窪川鶴次郎、福田清人、浅野....
「鹿狩り」より 著者:国木田独歩
に来て立ち止まった。草藪の陰でその体はよく見えないが角ばかりを見たところで非常な
大鹿らしい。 僕の胸はワクワクして来た、なぜ叔父さんを起こさなかったかと悔やん....
「投手殺人事件」より 著者:坂口安吾
したのは、ようやく三日前だ。おまけに、その恋人が、職業野球チェスター軍の名投手|
大鹿だという。猛速球スモークボールで昨年プロ入りするや三十勝ちかく稼いだ新人王で....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
の体で役立つものは見開いた二つの眼ばかりで手も足も力を失ってしまった。 一頭の
大鹿を横に喰わえた一匹の蟒蛇が蜿蜒と目の前の雑草を二つに分けて沼の方へ駛っている....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
研究雑誌』第四巻第六号で写真入りで報ぜられているが、また同様なものが信州下伊那郡
大鹿村大河原にもあるとのことである。 伊予の国の某村にも右の土佐の三度栗と同様....
「本朝変態葬礼史」より 著者:中山太郎
成れの果てである。頼朝が下野の那須野ヶ原で狩猟《かりくら》をした折に、林の中から
大鹿が一頭飛び出したのを頼朝が見つけ、六郎行秀を召して射て取れと命じた。武門の誉....
「ワーニャ伯父さん」より 著者:神西清
このとおり総面積の半ばを占めています。緑いろのところに赤い網目がついているのは、
大鹿や山羊の棲んでいた場所です。……この図面には、動物ばかりでなく、植物の分布も....
「遠野物語」より 著者:柳田国男
きあけてたつねる※ 一 笹のこのはの女鹿子は、何とかくてもおひき出さる 一 女鹿
大鹿ふりを見ろ、鹿の心みやこなるもの※ 一 奥のみ山の
大鹿はことすはじめておどり....
「山の人生」より 著者:柳田国男
いう本に見えている。土佐では槙山郷の字|筒越で、与茂次郎という猟師|夜明に一頭の
大鹿の通るのを打留めたが、たちまちそのあとから背丈一|丈にも余るかと思う老女の、....
「こども風土記」より 著者:柳田国男
しい。御存じの通り牡鹿の角は、成長するにつれて枝の数が多くなり、五本ぐらいがまず
大鹿である。単に子どもの指の遊びに似つかわしかったというだけでなく、山の猟師にと....
「雷門以北」より 著者:久保田万太郎
公園の外廓を真っすぐにあるいた。いまのパウリスタの角を右に切れて――その左つ角に
大鹿という玉ころがしがあった――いうところのいまの「でんぼいん横町」を「仲見世」....