天の命[語句情報] » 天の命

「天の命〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

天の命の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
でに天下に公約されたのです。盤瓠がその首を取って来て、国のために害を除いたのは、天の命ずるところで、犬の知恵ばかりではありますまい。王者は言を重んじ、伯者は信を....
運命」より 著者:幸田露伴
に従いて、古聖前賢の教の下に心を安くせんには如かじ。かつや人の常情、敗れたる者は天の命を称して歎じ、成れる者は己の力を説きて誇る。二者共に陋とすべし。事敗れて之....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
を残した。 「小竹伊之助君――しばらくのお別れにこれを書く。自分はこの飛騨行きを天の命とも考えて、高地の方に住む人々に、満足するような道を伝えたいため、馬籠をあ....
陳宝祠」より 著者:田中貢太郎
ならない、もうしかたがない、早く帰るが宜い、帰って家の者を安心さすが宜い、これも天の命ずるところじゃ」 杜陽は女と別れることはできなかった。彼は力なく其処に坐....
陸判」より 著者:田中貢太郎
には朱も驚いた。 「救うてくれるわけにはいかないかね」 陸は言った。 「それは天の命ずるところだから、人間はどうすることもできないよ、それに達人から見ると、生....
「母の膝の上に」(紹介並短評)」より 著者:宮本百合子
ああ神様。ロザリーは良人に云いました。 「子供達が悪かったのではありません。私が天の命に背いたのでした」 彼女は、ドラの没くなった翌朝、フィールド銀行に辞職届....
新女大学」より 著者:福沢諭吉
し。 一 偕老同穴は夫婦の約束なれども、如何せん老少不定《ろうしょうふじょう》は天の命ずる所にして、偕老果して偕老ならずして夫の早く世を去ることあり。斯《かか》....
なよたけ」より 著者:加藤道夫
なってくれ。……もう少し現実的に物を考えてみてくれんか? 例えばだ、なあ石ノ上、天の命令はいいが、君の行動が社会にどう云う影響を及ぼすか、と云うことを考えてみた....
私を語る」より 著者:種田山頭火
私もいつのまにやら五十歳になった。五十歳は孔子の所謂、知命の年齢である。私にはまだ天の命は解らないけれど、人の性は多少解ったような気がする。少くとも自分の性だけは....
三国志」より 著者:吉川英治
ゃない。天が命じているのだ。それに対して、私の心をはさみ、四の五の並べ立てるのは天の命に反くものだぞ」 果然、彼はまだ、厳かな平和主義者の仮面を脱がない。 ....