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天を仰ぐ
「天を仰ぐ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
天を仰ぐの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「出家とその弟子」より 著者:倉田百三
。 死なざるもののめぐし子に幸いあれ。 童子の群れ (消ゆ) 人間 (起き上がり
天を仰ぐ)遠い遠い空の色だな。そこはかとなき思慕が、わたしをひきつける。吸い込ま....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
さて――。 そこで、くだんの石造建築物の正面階段を登りながら、出来るだけ悠然と
天を仰ぐと、空気の層がやたらに青く高く立って、テムズの河畔にはずらりと木かげに駄....
「日記」より 著者:宮本百合子
シアのカラ井戸に入って、星を覗いたと云う多くの天文学者は、穴の入口に逍遙し乍ら、
天を仰ぐ蟻の長老に似て居るのではないか。 五月八日 雨 昨日。A、わざわざモリ....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
わしき感情の連鎖の内に私の拙なき運命を嘆息しています。地上の醜悪と窮乏に打たれて
天を仰ぐばかりです。今のところでは私の考えは少しも具体的にまとまりません。ただ私....
「三国志」より 著者:吉川英治
のお首か」 「今、眼に見せてやる」 呂布が、自身の剣へ手をかけると、陳大夫は、
天を仰ぐように、 「ああ、ご運の末か。一代の名将も、こう眼が曇っては救われぬ。み....
「三国志」より 著者:吉川英治
まった。 日輪は赫々と空にありながら、また沛然と雨が降りだした。怪しんで人々が
天を仰ぐと、一|朶の黒雲のなかに、于吉の影が寝ているように見えた。 孫策はその....
「三国志」より 著者:吉川英治
ゆるし下さい。もう哭きませぬ」 「姜維よ。わしの病は天文にあらわれている。こよい
天を仰ぐに、三台の星、みな秋気|燦たるべきに、客星は明らかに、主星は鈍く、しかも....