天を衝く[語句情報] » 天を衝く

「天を衝く〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

天を衝くの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
烈さ……罪人を見下す神様のような厳粛さ……怒った猛獣かと思われる凄じさ……。怒髪天を衝くばかりの勢であった私は一たまりもなく慄え上った。ヨロヨロと背後によろめく....
冥土行進曲」より 著者:夢野久作
洋女の人肉売買をしているんだ。ちゃんとネタが上っているんだぞ」 それは真に怒髪天を衝くといった形相だった。 しかしこれに反して印度人の態度は見上げたものだっ....
矛盾の一形態としての諸文化組織」より 著者:宮本百合子
ぞれ意味ふかい影響を与えあっている。日本も、軍事的行動に於て所謂《いわゆる》怒髪天を衝く態に猛勇なばかりでなく、文華の面でこのように独自であり、政府もその評価に....
巴里祭」より 著者:岡本かの子
いで見ると流石に大きかった。太い鉄材の組合せの縞が直きに平らな肌になり、細く鋭く天を衝く遥かな上空の針の尖に豆のような三色旗が人を馬鹿にしたようにひらめいていた....
三国志」より 著者:吉川英治
いたので、互いに手を取って朝廷のために哭き、 「誓って国賊を除かん」 と、恨気天を衝くものがあった。 以来、日々夜々、同志は人目をしのんでは、金※が二人に諮....
三国志」より 著者:吉川英治
容子で、左右の大将を顧みて云った。 「はるか、山に添い、江に臨んで、一陣の殺気が天を衝くばかりに立ち昇っている。必定、敵の伏兵が、殺を含んで待ち受けているものと....
三国志」より 著者:吉川英治
じのぼる魏兵をみなごろしになせ」 と、麓をのぞんで、有利の地を占め、必勝の概、天を衝くものがあったが、何ぞはからん、魏軍は喊声鼓雷のみあげて、山上へ攻め登って....