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天一
「天一〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
天一の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
赤坂の家をたずねた。半七老人の劇評を聞こうと思ったからである。そのときの狂言は「
天一坊」の通しで、初代左団次の大岡越前守、権十郎の山内伊賀之助、小団次の
天一坊と....
「河明り」より 著者:岡本かの子
に退いて、照りつける陽の下に林影だけ一抹の金の塗粉のようになって見えた。それが水
天一枚の瑠璃色の面でしばしば断ち切れて、だんだん淡く、蜃気楼の島のように中空に映....
「単独行」より 著者:加藤文太郎
この変化の中で曇天から下の荒天の部分の波がだんだん大きくかつ長くなり、たいてい晴
天一日、曇
天一日、荒天二日という調子を繰返すようになる。そして春が近づくとまた初....
「寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
ている。それに対して一種の感慨がないでも無い。 大岡政談の中で最も有名なのは「
天一坊」であろう。これも黙阿弥作の「扇音々大岡政談」によって今もしばしば上演を繰....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
撲。遠江灘オタケの重量も馬鹿力もその技術には歯が立たなかった。 ところが、抜弁
天一座の花嵐オソメとなると、段が違う。十六の年から三十一まで十六年間一座の横綱を....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
時は実に泣きたくなります。雪風の寒い日にも火一つない土間にぶるぶる慄えながら印袢
天一枚で一時間も待たされては実にやりきれません。これは私どもの忍耐の足りないとこ....
「首頂戴」より 著者:国枝史郎
ある。門を離れた左手にあるは、青竹で作った菱垣で、檜逆目のございません板へ、徳川
天一坊殿御旅館と、墨色鮮かに書いてある。正面一杯に張り廻された、葵御紋の紫地の幕....
「銅銭会事変」より 著者:国枝史郎
実を結ぶ季節だ。 京師殿とは何者であろう? 結局疑問の人物であった。あの有名な
天一坊事件、その張本の山内伊賀介、その後身ではあるまいか? 非常な学者だというと....
「南極の怪事」より 著者:押川春浪
眼を注ぐ、余も思わず釣りこまれて、彼等の眼の向う方角を眺むれば、そこは西南の方水
天一髪の辺、かすかにかすかに一点の黒き物見ゆ、巨鳥か、鯨か、船か、島か。島ならば....
「備前天一坊」より 著者:江見水蔭
一 徳川八代の将軍|吉宗の時代(享保十四年)その落胤と名乗って源氏坊
天一が出た。世上過ってこれを大岡捌きの中に編入しているのは、素より取るに足らぬけ....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
守田座はこの年から新富座と改称したので、その二月興行は「扇音々大岡政談」――例の
天一坊で、それを書きおろした作者の河竹黙阿弥はその当時六十歳であったということを....
「西航日録」より 著者:井上円了
、その遠望最も佳なり。これに達する途上、夜まさに明けんとして、日いまだ昇らず。東
天一帯ようやく紅色を呈し、四面なお暗黒の間にありて、ひとり旭光の遠く雪峰に映じて....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
船の清風、人をして夏を忘れしむ。正午太陽を望むに、ほとんど天頂にあるがごとし。暮
天一鉤の新月を望むところ、大いに雅趣あり。終日片雲なきも、水蒸気の空中に満つるあ....
「明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
額の負債の嵩みしためなり。但し一月狂言の「大岡政談」に、彦三郎の越前守、菊五郎の
天一坊、左団次の伊賀之亮、いずれも好評。 ○一月、東京府令により、俳優は税金とし....
「古事記」より 著者:太安万侶
ケヒワケといいます。次に壹岐《いき》の島をお生みになりました。この島はまたの名を
天一《あめひと》つ柱《はしら》といいます。次に對馬《つしま》をお生みになりました....