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天主教
「天主教〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
天主教の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
はやむを得ず、不愉快そうに腕組をしたまま、老人と一しょに歩き出した。
「あなたは
天主教《てんしゅきょう》を弘《ひろ》めに来ていますね、――」
老人は静かに話し....
「黒衣聖母」より 著者:芥川竜之介
見せた。
麻利耶観音と称するのは、切支丹宗門《きりしたんしゅうもん》禁制時代の
天主教徒《てんしゅきょうと》が、屡《しばしば》聖母《せいぼ》麻利耶の代りに礼拝《....
「松江印象記」より 著者:芥川竜之介
、自分の心をとらえたものは千鳥城の天主閣であった。天主閣はその名の示すがごとく、
天主教の渡来とともに、はるばる南蛮から輸入された西洋築城術の産物であるが、自分た....
「るしへる」より 著者:芥川竜之介
ジユリヤクキヨダイジユニコタウルノゴ》―
一
破提宇子《はでうす》と云う
天主教を弁難した書物のある事は、知っている人も少くあるまい。これは、元和《げんな....
「さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
。現代の日本は暫く措《お》いても、十四世紀の後半において、日本の西南部は、大抵|
天主教《てんしゅきょう》を奉じていた。デルブロオのビブリオテエク・オリアンタアル....
「誘惑」より 著者:芥川竜之介
1
天主教徒《てんしゅきょうと》の古暦《ふるごよみ》の一枚、その上に見えるのはこう云....
「聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
聖アレキセイ寺院――。世俗に聖堂と呼ばれている、このニコライ堂そっくりな
天主教の大伽藍が、雑木林に囲まれた東京の西郊Iの丘地に、R大学の時計塔と高さを競....
「天馬」より 著者:金史良
火を附け、ふーと煙を吹き上げた。ぼうっと陽炎《かげろう》に霞んで程遠く西の彼方に
天主教会堂の高く聳《そび》え立った鐘楼が見え、そこら辺りに高層建築が氷山のように....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
二人の兄弟は十四年間血にまみれながら闘ったが、その間|柵と久田姫とは荒廃た古城で
天主教を信じ佗しい月日を送っていた。十四年目に宗介は弟夏彦の首級を持ち己が城へ帰....
「時計屋敷の秘密」より 著者:海野十三
どのくらい時間がたったか、八木君は知らなかった。 夢の中に、カーン、カーン、と
天主教会《てんしゅきょうかい》の鐘がなるひびきを聞いた。大司教《だいしきょう》さ....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
も、普通船員のうちにも、けっしてイングランド教会の者はいないのである。われわれは
天主教徒か長老教会派のもので、
天主教徒が多数を占めている。そこで、どちらの信徒に....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
ら……。 この物語が、おそらく十二世紀末に編まれたであろうということは、篇中に
天主教の弥撒などがあり、それが一貫して、北方異教精神と不思議な結婚をしているので....
「ふるさとに寄する讃歌」より 著者:坂口安吾
た。夜空が、すべて宇宙が、甘い安心を私に与えた。 或る夜は又、この町に一つの、
天主教寺院へ、雑沓の垢を棄てにいった。僧院の闇に、私の幼年のワルツがきこえた。影....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
にポルデノーンの僧侶でオドリックという人が始めて此国へ入ったですけれども、これは
天主教の布教が目的であったですがその目的は達せられなかった。つまりチベットではい....
「あの顔」より 著者:大倉燁子
からの御紹介状ですのねえ、あなた、神父様御存じなの?」 「うむ。僕は若い頃熱心な
天主教徒だったんだよ。いまは大なまけだが――、しかし、形式的のつとめこそ怠ってい....