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天佑
「天佑〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
天佑の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
れないのである。 兎に角、それは、三千年の昔より、神国日本に、しばしば現れたる
天佑の一つであった。 「帆村君は、もう一つ、大きな秘密を、探ぐり出したのです」中....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
来の人もあつまって来た。 誰の考えにも、私は轢かれたと思ったのであろう。しかも
天佑というのか、好運というのか、私は無事に起き上がったので、人々はまたおどろいた....
「鎖骨」より 著者:寺田寅彦
んなだいじなことは学校でも新聞でも三日に一ぺんずつ繰り返して教えていいかと思う。
天佑と名医の技術によって幸いに子供は無事に回復した。骨の折れたのも完全に元のとお....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
と引っ張って見た。と、意外にも戸があいた。とたんに彼は転がり落ちた。転がったのが
天佑であった。戸が開くと同時に恐ろしい物が、彼を目掛けて襲いかかって来た。それを....
「怪塔王」より 著者:海野十三
! 島だ!」 島が見つかったのです。死の一歩前に、島影が見えるなんて、何という
天佑でしょう。 小浜兵曹長の元気は百倍しました。 「何としても、あの島まで辿り....
「太平洋魔城」より 著者:海野十三
色で、太刀川青年の腕をぐんぐんひっぱる。 「よし、わかった。太刀川君、あとは君の
天佑をいのるばかりじゃ」 事情を察した原大佐の声が聞えた。 太刀川も、ついに....
「太平洋雷撃戦隊」より 著者:海野十三
れでは――」と司令官は電話機の彼方から態度を正していわれました。 「貴艦の武運と
天佑を祈る」 「ありがとう存じます。それでは直に行動に移ります。ご免ッ」 電話....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
とじられた。 たたたたたっと、作業をおえて甲板を走ってかえる飛行班の兵員たち。
天佑であったか、爆撃下の難作業は見事に成功したのだった。 艦長は、はじめてにこ....
「流線間諜」より 著者:海野十三
て下に舞い落ちた。呀ッと叫ぶ余裕もない。指先には四つ折にした手紙があるのだ。彼は
天佑を祈りながら指先に力を籠めて静かに引張りあげた。遂に手紙の端が格子の上に出た....
「怪奇人造島」より 著者:寺島柾史
たらかして、圧搾空気をつくった。それを甲板まで導いて、麻布の風船の中へ充填した。
天佑か、奇蹟か、大きな麻袋は、大きくふくらみ、空へ飛翔せんとて暴れ廻る。その口を....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
が、とうとう船が渦に巻かれて湖心に出来ている水穴の中へ正に落ち込もうとした時に、
天佑とでも云うのであろうか、忽然と水穴が閉ざされ大渦巻が運動を止め湖面は再び鏡の....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
眼に見えて来た。
「どっちみち恐ろしい巻き奉書が、俺の手へはいったということは、
天佑というよりいいようがない。有難いことだ」
老売卜者は歩いて行く。そのうなだ....
「少年連盟」より 著者:佐藤紅緑
を砂浜へ運んでくれたのだ」 「バンザアイ」 一同は思わずさけんだ。 「まったく
天佑だ」 富士男はこういってゴルドンにむかい、 「だが船は、ふたたび波にさらわ....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
置いた紙の箱は潰れ、上包は煤け破れて、見る影もありませんが、中の物は無事なので、
天佑とはこのこととばかりに嬉しく思いました。 それを順々に拡げて見て、幾日かを....
「御堀端三題」より 著者:岡本綺堂
来の人もあつまって来た。 誰の考えにも、私は轢かれたと思ったのであろう。しかも
天佑というのか、好運というのか、私は無事に起き上ったので、人々はまたおどろいた。....