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「天保〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

天保の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
伝吉の敵打ち」より 著者:芥川竜之介
に違いない。 この話の始まりは伝吉のやっと十二歳になった(一説によれば十五歳)天保《てんぽう》七年の春である。伝吉はある日ふとしたことから、「越後浪人《えちご....
戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
天保《てんぽう》二年九月のある午前である。神田同朋町《かんだどうぼうちょう》の銭....
煙管」より 著者:芥川竜之介
うず》の河内山宗俊《こうちやまそうしゅん》が、やって来た。――後年《こうねん》「天保六歌仙《てんぽうろっかせん》」の中の、主な 〔role^〕 をつとめる事にな....
少年」より 著者:芥川竜之介
はしなかったらしい。「門前の土鳩《どばと》を友や樒売《しきみう》り」――こう云う天保《てんぽう》の俳人の作は必ずしも回向院の樒売《しきみう》りをうたったものとは....
追憶」より 著者:芥川竜之介
僕の家の仏壇には祖父母の位牌や叔父の位牌の前に大きい位牌が一つあった。それは天保何年かに没した曾祖父母の位牌だった。僕はもの心のついた時から、この金箔の黒ず....
春昼」より 著者:泉鏡花
も言うな、と堅く口留めをされた斉之助という小児が、(父様は野良へ行って、穴のない天保銭をドシコと背負って帰らしたよ。) ……如何でござる、ははははは。」 「な....
歌行灯」より 著者:泉鏡花
しませぬで。こんな月の良い晩には、庭で鉢叩きをして見せる。……時雨れた夜さりは、天保銭一つ使賃で、豆腐を買いに行くと言う。それも旅の衆の愛嬌じゃ言うて、豪い評判....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
二 おなじ人が、金三円ばかりなり、我楽多文庫売上の暮近い集金の天保銭……世に当百ときこえた、小判形が集まったのを、引攫って、目ざす吉原、全盛の....
縁結び」より 著者:泉鏡花
る。 その回向堂は、また庚申堂とも呼ぶが、別に庚申を祭ったのではない。さんぬる天保庚申年に、山を開いて、共同墓地にした時に、居まわりに寺がないから、この御堂を....
あのころ」より 著者:上村松園
ろうか」 そう呟くために。 祖父 祖父は、上村貞八といって、天保の乱を起こした大阪の町奉行大塩平八郎の血筋をひいたものであると伝えられていま....
作画について」より 著者:上村松園
、意地や張りのある芸妓を描くので、多少野暮らしい感じがすると人に言われます。 「天保歌妓」(昭和十年作)などにそれがよく現われていますが――しかし、それも私の好....
」より 著者:上村松園
し、裏銀杏、芝雀、夕顔、皿輪、よこがい、かぶせ、阿弥陀、両輪崩し、ウンテレガン、天保山、いびし、浦島、猫の耳、しぶのう、かせ兵庫、うしろ勝山、大吉、ねじ梅、手鞠....
画筆に生きる五十年」より 著者:上村松園
品 同 九年 「青眉」京都市展出品「母子」帝展第十五回出品 同 十年 「天保歌妓」春虹会展出品「鴛鴦髷」東京三越展出品「春の粧」大阪美術倶楽部記念展出品....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
た。将軍家大奥の台一式の御用を勤めるお台屋の株を買って立派な旦那衆となっていた。天保の饑饉年にも、普通の平民は余分の米を蓄える事が許されないで箪笥に米を入れて秘....
活人形」より 著者:泉鏡花
大秘密を発きくれん。まずその様子を聞置かんと、手を叩きて亭主を呼べば、気軽そうな天保男、とつかわ前に出来りぬ。「御主人外でも無いが、あの雪の下の赤城という家。と....