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天保山
「天保山〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
天保山の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「放浪」より 著者:織田作之助
ながら、別府へ行けば千に一つ小鈴かオイチョカブの北田に会えるかも知れぬと思った。
天保山の大阪商船待合所で別府までの切符を買うと、八十銭残ったので、二十銭で餡パン....
「後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
ございましたから、アノ穴を掘ることは実に非常なことでございましたろう。
大阪の
天保山を切ったのも近ごろのことでございます。かの安治川《あじがわ》を切った人は実....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
付 ウ三三八士官室 永田朝子殿(娘) 永田正徳殿(婿ノ父) 鹿見島市
天保山町五八 岡東 浩殿 麻布区本村町二六 中川八十勝殿 同居中 ....
「鳥羽伏見の戦」より 著者:菊池寛
等は大和から本国へ直接逃げて行った。 慶喜は、六日夜大阪に退き、同夜近臣数人と
天保山沖で軍艦開陽艦に乗ろうとしたが、暗夜のため見つからず、先ず米国砲艦イロユイ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
入港したのは、その年の九月十六日のことであった。十七日には、そのうち三隻が大坂の
天保山沖まで来て、七日を期して決答ありたいという各公使らの書翰を提出した。莫大な....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
六割増と聞こえているくらいだ。各国公使はこの陸よりする途中の混雑を避けて、大坂|
天保山の沖までは軍艦で行くことにしてあった。英国公使パアクスの提議で、護衛兵の一....
「新版 放浪記」より 著者:林芙美子
りだ。東京は悲しい思い出ばかりなり。いっそ京都か大阪で暮してみようかと思う……。
天保山《てんぽうざん》の安宿の二階で、何時《いつ》までも鳴いている猫の声を寂しく....
「堺事件」より 著者:森鴎外
町年寄が聞き出して軍監府へ訴え出た。横浜に碇泊していた外国軍艦十六|艘が、摂津の
天保山沖へ来て投錨した中に、イギリス、アメリカと共に、フランスのもあったのである....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
い、それに乗って大阪を発した。安治川《あじがわ》口まで下って、汐合や風を見計って
天保山沖へ乗出すのである。安治川を下る時両側の家で、川中へ釣瓶を落して水を汲んだ....
「アド・バルーン」より 著者:織田作之助
翌る日の夕方の船で、秋山さんは九州へ発ちました。父や田所さんたちといっしょに
天保山まで見送った私は、やがて父と二人で千日前の父の家へ行きました。歌舞伎座の裏....
「近藤勇と科学」より 著者:直木三十五
、うまく乗れたし、城中から逃げる時にも、将軍が、天満橋から、茅舟《かやぶね》で、
天保山《てんぽざん》へ落ちたとすぐ聞いて、馬を飛ばしたが、間に合って、この舟に乗....
「放浪記(初出)」より 著者:林芙美子
ぽい舌ざわりだ。東京は悲しい思い出ばかり、いっそ京都か大阪で暮らしてみよう……。
天保山の安宿の二階で、ニャーゴニャーゴ鳴いている猫の声を寂しく聞きながら私は寝そ....
「虹の橋」より 著者:久生十蘭
それで最後にするつもりなの。グリ公はヨリを戻すつもりでいるらしいけど、明日の朝、
天保山の桟橋から船に乗ってしまえば、いくらジタバタしたって、つけこむひまはないわ....
「髷」より 著者:上村松園
し、裏銀杏、芝雀、夕顔、皿輪、よこがい、かぶせ、阿弥陀、両輪崩し、ウンテレガン、
天保山、いびし、浦島、猫の耳、しぶのう、かせ兵庫、うしろ勝山、大吉、ねじ梅、手鞠....
「放浪」より 著者:織田作之助
ら、別府へ行けば千に一つ小鈴かオイチョカブの北田に会えるかも知れぬとふと思った。
天保山の大阪商船待合所で別府までの切符を買うと、八十銭残ったので、二十銭で餡パン....